2019年04月17日

タイムシェアの売却

訪れたハワイ旅行で、まるで魔法にかかったように購入したタイムシェア。

「またここに来よう」「毎年来よう」「金額も割と手頃だし」と。

もちろん最初のうちは良かったです。
毎年利用しました。
利用できない時にはポイントの振替もできました。

特にハワイに別荘を持っていた時には、使い勝手も最高でした。
90日間の滞在中、例えば都内から軽井沢や熱海へ向かうように、ヒロからコナへと月一で通ったものです。

でも今ではもうそれほど使っていません。というより全く使っていません。
ポイントの振替だけです。
ハワイの別荘はもう売却してしまい、だからそれだけのために毎年行くことなど考えにくいですし。


もちろんそれでも費用は発生しています。
毎年毎年数千ドル、所有している限りそれはそうなります。

ただそのお金があれば、例えば日本国内で旅行もできます。
近場の海外旅行だって行きたい時に行きたいだけ行けるでしょう。
でも本当はいっそ老後の蓄えに回したいです

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タイムシェアは確かに不動産です。
でも体感としてはゴルフの会員権のようでもあります。
だってせっかくのハワイ不動産としてのその価値は上がっていかないのですから。
逆に再販時には買った金額に到底及ばない価格での売却となるのですから。

何しろその市場は閉鎖的です。

一般のハワイ不動産市場の場合だと、世界中から広く買主を募るシステムがあります。
透明性があり、開放的で、誰もがどこからでも、全ての売り物件を探すことができます。
その上手続きだってシンプルです。
極端に言えば、DEEDと呼ばれる権利譲渡証書が登記所で登記されれば、それでもう所有権は移転されるくらいにシンプルなのです。

一方のタイムシェアの場合には、広い市場など存在していません。
個々の街場のタイムシェア再販業者がそれぞれに商っているだけです。
だから例えばマウイのカーナパリのある大手会社のタイムシェアを売却するためにと、たまたま見つけたホノルルの再販業者に預けてもいつまでも売れないことだって十分あり得るのです。だってその業者は、また別の大手の、例えばワイキキの虹色のタワーを持つタイムシェアの再販を得意とする業者だったりするのですから。

更にはタイムシェア再販時には、これまた一般不動産の売買時には無い手続き過程を踏むことにもなります。
売り出しをし、買主よりオファーが届き、そして合意となり、しかしそのまま登記へ進むわけではなく、まずはタイムシェア会社が拒否権を行使できるのです。そして場合によっては拒否権を発動し、買主がタイムシェア会社自体となることもあり得るのです。
それは売買の時のみならず、例えば売買無しで権利をご子息などへ譲渡する際も同様です。
例え譲渡人と譲受人同士で合意していても、しかし第一拒否権はタイムシェア会社にあるのが、このタイムシェア不動産の特徴なのです。

また売買無しの名義移転の際には、各タイムシェア会社により様々な決まり、手続き方法、そして負担金などあります。
それは一般のハワイ不動産の名義移転のそれに比べて、あまりに煩雑で、且つその費用は安いものとは言えません。

一例としてある大手タイムシェア不動産の場合ですが、名義移転時にはまず最初に第一拒否権の解除をリクエストする証書を作成しそれを提出することから始まります。その費用が約70ドルほどです。ただしこの証書には本人認証が必要となるので日本側で別途公証役場での費用が11500円かかることになります。

更にはギフトトランスファー(無償譲渡)であることの宣誓供述書も必要で、これにも日本で公証役場での手続きがあります。

この後は別途自身でハワイ弁護士に依頼しDEED(権利移転証書)を作成してもらい(別途費用がかかります)、日本の公証役場で手続きし、そして一旦ハワイ州登記所で登記した後で(別途費用がかかります)、その後現在のDEEDや新所有者の情報なども全て含め、タイムシェア会社へ郵送することになります。その際には再び、このタイムシェア会社の場合には、約400ドルの事務手数料を求めてきます。

尚これで終わりではありません。
晴れて新所有者となったオーナー宛に挨拶や説明の通知の他にまた新規としての費用請求もあるのです。

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買う時とは大違いです。
気軽に手頃に買えるのですが、しかし手放す時にはとても厳しいです。

そもそも一般の不動産と違い、どの業者を通じて売却したら良いか、まずそこが困りどころです。
的外れの業者に依頼したら、ただでさえ売れにくい狭い市場のタイムシェア再販です、もう延々売れなくなります。

何しろ次から次へと新しいタイムシェアが売り出されているのです。
再販を大々的に扱ってしまうと、成長が止まってしまうのです。だからタイムシェアの再販市場は常に日陰です。狭く小さいのです。

その上に手続きはやたらに煩雑です。しかも思いの外に経費もかさむのです。

そして極め付きは再販業者の手数料の高さです。
一般不動産の場合、ハワイ不動産の場合、戸建で6%、安い土地でも10%がせいぜいです。しかしことタイムシェア再販の場合20%とか25%というのもザラなのです。それくらい売れない、売れにくい市場ということなのですね。

タイムシェア再販の場合、どの方法が良いのかについては、一言では本当に言い難いです。

どこの島のどの会社のどういうタイプのタイムシェアなのか、譲渡が良いのか売却が良いのか、はたまた、、、。




どうかお気軽にご相談下さい。

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笹本正明



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2019年02月01日

エスクロー

不動産登記手続きにエスクローを通すことが、ハワイでの一般的なスタイルであり、これによりかなりの部分安心安全を担保してくれているわけではあるけれど、でも時にこのシステムがあるが故に厄介となることだってあります。
(※尚エスクローを通せば、全てにおいて安心安全ということでは必ずしもありません。エスクローはあくまで契約書の内容に則って、これに忠実に進めて行くので、つまり最も重要となるのは、根本の契約書の内容そのものとなります。)

例えば「瑕疵」が見つかったときなどそうです。
それもこの瑕疵は必ずしも物件に関するものだけではなく、売主や買主に関するものも含まれます。

一例として、サトウイチローさんという日本人所有のハワイ島土地不動産の売却時に、エスクローからの最初の報告書の中に、サトウ A イチローという人物の訴訟やあるいは国税滞納の記録が出てきたとします。この場合、このサトウ A イチローという人物と自身とが同一人物ではないという証をしない限り、エスクローは当該登記手続きを進めることはしません。登記手続きが止まってしまうのです。

この報告書は全米の記録全てから照会されます。そこには国税滞納以外にも、幼児虐待、性犯罪、麻薬等々、様々な犯罪の今が照会されます。仮にもし売主か買主がその人物本人なら、問題の訴訟の解決まで不動産登記手続きはペンディングとなるのです。

この場合もちろん、日本在住の日本人のサトウイチローさんにとっては、全く関係の無い話です。
ただの同姓同名です。まるで出会い頭の交通事故のようなものです。
でも文句を言ってみたところで、エスクローは聞いてはくれません。そういうルールがあり、ルールに厳格に則って進めるのがエスクローというところなのですから。

こういう場合には宣誓供述書(アフィダビット)を作成することになります。
私はこの人物ではないことを宣誓するわけですね。
この宣誓供述書はハワイ州弁護士が作成します。費用は数十ドルです。
そして宣誓は公証役場で行います。尚ハワイのエスクローには公証人の資格のあるエスクロー官が多いので、オフィスへ赴き、そこでサイン認証をするのが一般的です。そしてこの場合認証費用は無料となる場合も多いです。
しかし、サトウさんは日本に住む日本人です。
そうなると米国領事館でか、あるいは最寄りの公証役場でこの手続きをしなくてはなりません。
日本の公証役場での費用は、こういう場合今現在一通につき11500円かかります。
全く関係の無い、たまたま同姓同名の人間が起こした犯罪に対して、まさに理不尽な出費です。
しかし致し方ありません。耐え忍び甘受するより方法はありません。

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こういう納得しきれないルールは他にもいくつかあります。

例えばランドコート式(土地裁判所式)とレギュラー式(標準登記式)とがあるハワイ州の不動産登記システムの違いによるものもそうでしょう。

日本人所有者の多いハワイ島プナ地区のハワイアンパラダイスパークという分譲地は前者のランドコート式の登記システムとなります。
そして同様に日本人所有者の多い同じプナ地区のハワイアンショアーズは後者のレギュラー式です。

もし夫婦共有名義形態でハワイアンショアーズの土地を所有していて、配偶者が亡くなったことを機に売却となった場合、このレギュラー式の場合には、故人の死亡証明の原本と訳文のみの提出でエスクロー手続きを進めていくことが可能です。
しかし一方のランドコート式のハワイアンパラダイスパークではそうとはなりません。
所有者の申請書と翻訳者の宣誓供述書が必要となります。そしてこの二通には公証役場でのサイン認証も必要となるのです。
つまりこの二通をまずハワイ州弁護士から作成してもらうための費用と、日本の公証役場でかかる2件分の費用がランドコート式の地域では余分にかかってしまうということなのです。

「そんなの知らなかった」、「そんなの聞かされていなかった」と言っても、既に所有者である以上もうどうにもなりません。受け入れて、粛々と進めるしかありません。



実は今現在、売り出し依頼のあったプナ地区の土地を調査しようとして、しかしそこに廃車が不法投棄されており、売り出しをペンディングとしています。
当たり前です。こんなものがあってきれいな写真は撮れませんし、そもそも買主だってつきません。

受け入れて、そしてやるべきことを粛々とするだけです。
まず最寄りの警察に手紙を出し、車の所有者へ通知してもらうように手配しました。
見つかれば良いです。
しかしマン万が一、所有者が見つからない場合には、こちらで廃車の撤去をしなくてはならなくなります。
もちろん納得などできるはずはありません。
でもこれもやるしか他に道はありません。

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本来はそうなる前に、、、、、、

言われなくたって、そんなのわかっています

もちろん、

でも、




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posted by 海外ロングステイ相談室 at 11:42 | ホノルル ☔ | Comment(0) | ○ハワイ不動産の売却

2019年01月01日

米国確定申告後の還付小切手の換金について

非居住外国人所有のハワイ不動産の売却時には、連邦税15%及びハワイ州税7.5%が個々の損益とは無関係に一律源泉徴収されることになります。
これは、米国社会保障番号(ソーシャルセキュリティーナンバー)を持ち、世界中例えどこに居住していようが毎年米国税務庁(IRS)に確定申告する義務を持つ米国市民や永住権(グリーンカード)保持者とは違い、外国人に対しての税の取りっぱぐれを防ぐ意味合いがあります。
だから外国人の場合、この源泉税を(個人もしくは米国公認会計士などを通じて)売却の翌年米国確定申告をすることにより、個々の損益に即した追加納税もしくは還付小切手を受け取るということになるわけです。

尚その受け取った小切手については、ハワイの自身の口座がある銀行へ持ち込むか郵送すれば入金されます。
また米国に銀行口座を持っていない方の場合には、日本の銀行にその小切手を持ち込んでも(手数料は取られるにせよ)換金可能です、、、、、、、少なくても昨年、2018年初頭までは。

しかし、、、、

2018年に入り、このような外貨小切手(クリーンビル等)の取り扱いを停止した(する予定の)日本の銀行が相次いでいます

例えば、横浜銀行が2018年5月31日付けをもって、三井住友銀行は同年7月2日をもって、みずほ銀行が同年12月3日をもって、そして更には外国為替銀行の雄である三菱東京UFJ銀行でも今年、2019年5月31日をもって停止するという発表がありました。
その理由として、例えばテロ資金対策や資金洗浄防止などの世界的な時勢によるものが挙げられています。

いずれにせよそう決まった以上はそれに応じるよりありません。


だからこれからは、、、、

現在ハワイの不動産をお持ちの方は特に、不動産売却時と同時に現地の銀行口座も解約しないことです。
売却後の米国確定申告を終え、そして無事小切手を受け取るまでは、例え口座維持のための最低額だけでも預け入れたままにしておくことです。

今の流れだと、今後は日本の銀行ではもうどこも、米国税務庁(IRS)発行の小切手とはいえ換金してくれるところは無くなる、そう考えておいた方がいいと思います。

したがってハワイや米国に銀行口座を持たない方の場合には、還付小切手の換金のためにわざわざハワイへ行く、あるいは銀行ではない民間の(手数料の高額な)業者に持ち込むなど、その後の処理があまりに非合理的となってしまうことにもなりそうです。
場合によってはせっかくの還付金がそういう費用のため、申告手続き全体としてみて結果赤字になってしまったとなる可能性だってあり得るでしょう。

全てはトータルで考えなくてなりません。手取り、効率、スピード、合理性、利便性など、最初に最後までの絵を描いてから手続きには臨むべきことなのでしょう。

売却と申告を分けて考えないこと。
申告と換金を別物と思わないこと。

それにそもそもは、購入から全ては繋がっているものです。
だからその最初の絵をどう描くか、です。


海外ロングステイをする上で、問題、疑問はたくさん出てきます。
ただその答えは今のそこにだけ関わるのではなく、もっと先のことにも影響を及ぼすことは多いです。
だから質問疑問はたくさん出て当たり前です。その答えがまた更なる疑問を呼ぶのも当然です。

訊く相手だって、プロだって、何もかもわかっているわけではありません。
話しながら、相談を受けながら、一緒になって発見をして、成長をしていきます。


幸い去年の米国確定申告手続きにおいては、依頼された顧客全ての還付小切手を無事受け取ることができました。
そしてそのほとんどはハワイにまだ口座を維持していたので問題なく、一人日本の銀行にて臨んだ方の場合にも、三菱東京UFJへ駆け込み、無事現金化できました。

しかし、数年前の顧客の中には未だ還付を受け取れていない方もいます。
相手は米国の税務庁です。判断の権限はあくまで税務庁にあります。
外国人である日本人申告者ができることは、異議申し立てをすることのみとなります。
でもその返事はとても遅いです。
それでもこちらは辛抱強く、還付を受け取れることを信じて申し立てを継続して行くだけです。

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