2023年02月25日

円安、金利、そしてハワイ島不動産のこと〈2023〉

2008年2月に「海外ロングステイ相談室」を開設し、今月で丸15年となる。
当初はオアフ島のホノルルやカリフォルニア州などのロングステイ相談、不動産相談を主に扱っていたのが、2009年以降立て続けに起こった日本のハワイ島不動産会社らの倒産や廃業などを機に、そこの元顧客たち(被害者たち)からの相談事が増えていき、やがて当相談室の軸足もハワイ島の、それも東側のプナ地区へと移っていった。
そしてその頃は、例えばプナ地区のパホア村にあるハワイアンショアーズ辺りの土地区画は、概ね5千ドルから高くてもせいぜい1万ドルほどだった。アイナロアもこれと同程度で、同じプナ地区でヒロに近いお隣のケアアウ町にあるハワイアンパラダイスパークが最も高額で、(それでも)3万ドルから4万ドルくらいだった。
それが今や、ハワイアンショアーズの土地は概ね1万5千ドルから2万ドル強ほど、アイナロアは3万ドルから4万ドル強へと、そしてハワイアンパラダイスパークなどは8万ドルを超える程にまでなっている。ただこうした価格は、実はこの2、3年のコロナ渦で一気に高値となったものだ。
2019年頃まではハワイアンショアーズでは概ね1万ドル程度、アイナロアも同程度、ハワイアンパラダイスパークだって5万ドルから6万ドル程だった。コロナ渦で、アメリカの経済は一気にインフレへと触れ、全てが高額となったのだ。不動産も、建築費も、ガソリン代も、日々の食費も何もかもがだ。そして今(昨年の夏頃から)景気は急速に冷え込んできており、不動産は高値のままだが、しかしオファーの数はめっきりと減った。
ホノルル郡(オアフ島)では、今や一戸建ての中間価格は100万ドルを超えてしまった。朝食に出るには20ドル札1枚ではとても心持たない。買い出しにドンキーに行き、何を買ったのか、でもいつも500ドルは優に超えてしまう。
こうなると(数年前と比べると)ハワイで気軽なロングステイというのはもう厳しい。
ではビッグアイランドでは?
昨年のこの島の不動産の中央値は50万ドル程で、これはオアフ島の約半分の価格となる。それでも西側のいくつかの地域(サウスコハラやサウスコナなど)では約80万ドル程を中央値につけた月も多かった。
大体がこの大きな島では、いつだってその中央値を下げているのは東側の、それもヒロの南東に位置するプナ地区なのだ。
前述のハワインショアーズでの一戸建てなどは、今だってまだ20万ドルから40万ドル程で取引されている。
またここは火山危険度2の地域としてもよく知られている(火山危険度は最も安全とされる10から数が少なくなるにつれその危険度は高くなる。ヒロは3で、数年前にキラウエアからの溶岩流で流されたレイラニは1だった。)実際2008年2月以降でも、この地で溶岩流の心配がなされた時が2回程あった。1度目はパホアの街にギリギリ溶岩が侵入する寸前で止まり、2度目はハワイアンショアーズやアイナロアと同じパホア村のレイラニが溶岩流でその大部分を失った。
尚昨年のマウナロアでの噴火で心配されるのはここパホアではなく、それはヒロとなる。実際1984年4月には、マウナロアからの溶岩流はヒロまで約8キロメートルの地点まで迫ったのだ。

金利の高いアメリカの銀行でより、例えば最近では日本の銀行ででもハワイの不動産の購入に際しローンが組めるという。
それは例えばオリックス銀行であり、SBJ銀行であり、東京スター銀行だったりする。何しろたった1年で、例えば下記ハワイの主な銀行では一気に金利が高騰したのだから。                                
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記録的な円安、アメリカでのインフレの加速。物価高騰を抑えるためにアメリカ政府が30年ぶりに行った大幅な金利の引き上げ。

結果、30年固定金利が市場最低となる2%台まで下がり、歴史的な低金利となった背景と、あとコロナ渦で進んだリモートワーク等のライフスタイルの変化から買い替え需要が加速していき、だが供給数が足りずに見る間に不動産価格が急上昇していった2021年から一点、2022年夏頃からは(金利の上昇傾向は今後も継続していくだろう予測からも)不動産購入を諦める人たちが出始めていき、今の高値止まりオファー少なしの市場となってしまった現在。

そしてロングステイの面でもその変化は顕著だ。
かつてはそれこそピンからキリまであった。しかし物価上昇に伴い、ハワイでの宿泊料金は急上昇しており、(コロナ渦)以前のようなキリはもう見つからない。しかも今後は、今までは滞在先に高級ホテルを選択していた人たちだって、価格を抑えバケーションレンタル利用可能なコンドミニアムに宿泊するという選択肢も増えてくるだろうし、ならば余計に、これまでずっとそういうバケーションレンタルや一軒家レンタルを利用していた層は、ますますに利用すべき選択肢は狭まってくることだろう。

一方記録的なこの円安は、日本のハワイ不動産所有者たちの売却に際し、不動産価格高騰以外にも為替差損の意味でも利をもたらしている。ただ既に状況は2022年夏前とは違い、徐々に厳しいものとなってはきている。しかしまだまだ(少なくてもコロナ渦以前と比べれば)有益だ。

いろんなことが変わっていく。そういう2023年となるのかもしれない。




「海外ロングステイ相談室」ができて、まもなく16年目に入ろうとしています。
でもここは最初の頃と何も変わりません。ここはあなたのための個人的な相談室です。
どうかお気軽に何でも訊いて下さい。


笹本正明
海外ロングステイ相談室

ホームページ https://hawaii-consultant.com
Eメール        aloha@hawaii-consultant.com
Twitter        https://twitter.com/hawaii96720

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posted by 海外ロングステイ相談室 at 11:48 | ホノルル ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○ハワイ不動産の売却

2022年06月04日

Going, Going ,,,,,, Gone !

前月週ニューヨーク株式市場では、ダウ平均株価が900ドルを超える値下がりを見せ、これで3月下旬の週から8週連続の下落となった。世界恐慌当時の1932年以来90年振りのことだ。

アメリカではここ数年間政策バブルが続いていた。ハワイの物価も不動産価格も、このコロナ渦で一気に上昇した。しかしここにきて一転、それはFRBが金融引き締め政策を積極的に進める姿勢を示し出して以来、全てが下落傾向へと転じ、市場では景気後退につながるとの見方がなされ、「来年は不況」と噂されるまでになっている。

そして不動産市場には目に見える大きな変化が、銀行の介入が目立ち出している。査定業者に対し、控えめな査定を注文し出しているのだ。不動産ローン市場が縮小の方法へと進み出している。コロナ前と比べ相当額高値となったハワイ不動産市場だが、今後はこれらを買いたくても買えない買主が多く出てくることになるかもしれない。

ついほんの数ヶ月前までハワイの不動産市場は正に絶好調そのものだった。この2年価格は常に右肩上がりで上昇していき、市場に現れる物件は、もし今日躊躇うならば、明日には既に成約済みとなってしまっていた。事実例えばハワイ島のワイコロア・ビーチリゾートのアイナ・マルにおける平均住宅価格は、2021年には前年比113%とまでなり、そして2022年には更なる期待を抱かせいた。

ただ株価とは異なり、ハワイ不動産価格に関してはまだまだ大きく下落へとは転じてはいない。実感として「オファーが届くまでのスピードが若干遅くなったかな」という感覚だ。

そもそもがローンで購入するのが一般的なハワイ不動産。今後市場がどういう展開となっていくのか、注視していきたいと思う。


追記:

先月中にオアフ島内で売買された住宅の中間価格が過去最高額を記録した。具体的には、売買された一戸建て住宅の中間価格は前年同月比17.9%増の1,153,500ドル、コンドミニアムは前年同月比12.8%増の516,500ドルとなり、どちらも過去最高を更新した。

ただ不動産の中間価格は上昇しているものの、一戸建て不動産の売買件数は減少傾向にあり、特に100万ドル以下の一戸建て住宅の売買件数は前年同月比41.2%減少しており、金利の上昇と中間価格の上昇が住宅購入希望者の選択に影響を与えていると言えよう。


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「海外ロングステイ相談室」ができて今年で15年目となります。

最初の頃と何も変わりません。ここはあなたの個人的な相談室です。

どうかお気軽に何でも訊いて下さい。


笹本正明

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posted by 海外ロングステイ相談室 at 10:35 | ホノルル ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○ハワイ不動産市場