2008年02月15日

海外ロングステイ エピソート#1

僕が海外ロングステイ関係の仕事をしていて、いつも頭の中にイメージしている人たちがいます。

まだ僕がアメリカに住んでいた時に友達になった姉妹のこと。

お姉さんは現役のとき小学校の校長先生で、妹は「君の名は」で有名な現在フランス在住の女優さんの元マネージャーでした。

二人はお姉さんの定年退職を機に、アメリカで暮らすことを決めました。
二人とも海外とはまったく縁のない生活をしていたのに、ある日突然それも二人同時に、よしアメリカで暮らそう、と思ったみたいです。

二人は日本の斡旋会社を頼り、アパートメントを借り、英語学校に入学します。すごい冒険です。ダイハードよりエキサイティングです。

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現実の英語学校には若い留学生たちに混じり、実は結構年配の人もいます。でも誰も年の違いを意識しません。日本にいると意識してしまうのに、どうしてなのかまったく意識しなくなります。

海外に出ると苗字ではなく、自然に下の名前にさん付けで呼び合うようになります。日本にいる時のように年齢とか肩書きとかの壁がなくなり、20歳以上年上でも自然に友達のような感覚になります。きっと海外で暮らすというのは、そういう感覚も変化するのかもしれません。

二人は今でも英語はうまく話せません。それでも生活に不便はありません。
緊急時もしくは大切な契約事の時には、彼女たちがこの10数年のアメリカ生活の中で培ってきたたくさんの頼りになる友達たちが彼女たちの足となり手となります。

彼女たちはいつも豪快に笑い、話します。
週末、クリスマス、お正月、機会がある度に彼女たちの部屋の中は、大勢の人で溢れます。
そして自慢の手料理をこれでもかと振舞います。言葉通じなくても誰かが連れてきた外国人(?こっちが、だよね)にも人懐っこく豪快に日本語で話しかけます。通じています。多分。間違いなく。だって相手は喜んでます。それでOKです。

二人は運良くグリーンカードの抽選に当たりました。

今、お姉さんは足が悪くなり、車椅子ですが、それでもやはり豪快に笑っています。
バスに乗る時、車椅子用の自動コンベアがバスから真っ先に下りてきます。車椅子の人が席に着くまで、当たり前のように皆バス停で待っています。

自動ドアの少ないアメリカでは誰もが普通に後から来る人のためにドアを押さえています。

きっと年齢のことだけではありません。自然にやさしく振舞える文化がそこにあるのでしょう。そしてそこで暮らしていると、我々もそういう風に振舞えるのでしょう。

あの豪快な笑い声、また聞きたくなりました。それから手作りのお煮しめとローストビーフ食べたくなりました。

あの当時は海外ロングステイなんていう言葉は聞いたことありませんでした。結果として二人は今移住していますけど、またいつか帰国するか分かりません。だからこれもロングステイです。

何か突然強い気持ちになり、言葉も分からない、知識もないまま渡った二人の中に、僕はこの仕事の原点を見ています。

あの笑顔、あの体験、、、

今も二人はたくさんの老若男女の友達に囲まれて、自然にあのアメリカの景色の中に溶け込んでいます。

posted by 海外ロングステイ相談室 at 17:27 | ホノルル ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○海外ロングステイのエピソード