2008年06月29日

その人のきっかけ #3の3

フィラデルフィア在住のNさん : 4人家族編

結婚式はアメリカ東部のAさんの実家に戻り、日本からはNさんの両親だけを招待して執り行います。

そうです。Nさんはあれから必死で英語の勉強をし、大学に入り直して学位も取得し、、、、、、、、、、、、ということではありません。

甘えることが辛くない、元来人に気を使うNさんが、いくら甘えても何となくAさんにならそれが辛くない、それが結婚の決め手ということでした。


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さあ今度はグリーンカードの申請です。

アメリカ人と結婚したんだから、とても簡単にグリーンカードが取れそうに思われがちですが、なかなかそうはいきません。


5年、6年掛かる人ザラです。
昔そういうタイトルの映画にもなったように、移民の国アメリカでは偽装結婚は多いのです。
祖国では仕事もなく食料もなく、アメリカだけが望み、そうやって渡って来る人、今も絶えることはありません。
Nさんもいろいろなこと、移民局の役人とのインタビューで質問されたそうです。
かなり突っ込んだこと、失礼な質問、たくさんです。
経済的なことは当然、Aさんとの夜の生活のことも聞かれます。
後でAさんが抗議をしたほど失礼な内容もあったようです。

余談ですが、アメリカは不法移民を防ぐ為、こういう厳格な態度で接している反面、恩赦等でいともあっさりグリーンカードを発給することもあります。
「潜っている人出ておいで!出てきたら永住権あげますよ」といって本当にあげてしまうのですから、、、。
大胆というか、太っ腹というか、、ある意味さすがです。(でもやっぱり滅茶苦茶です)

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結婚してからNさんは、英語学校から市で運営しているアダルトスクールのようなところに移ります。
結婚によりグリーンカード取得は未だでも、申請中ということで滞在は合法となりましたので、学生ビザの維持のために高額な英語学校にいる必要がなくなったからです。

(でもこれはあくまで滞在許可だけですので、この間もし日本に帰国したら、ビザがあるわけではありませんので、全ては一からの申請となります。ですからグリーンカード取得までのこの時期は帰国できない数年間として過ごすことになるのです。)

ただ英語だけ習うアダルトスクールは退屈に感じ、Nさんは料理とアートのクラスをとることにします。
何かのついでの英語の勉強ということです。

こういうクラスに入ると一気にクラスメートの顔ぶれが変わります。アメリカ人が多くなるのです。
当然といえば当然ですが、語学学校にアメリカ人は一人もおりません。
ですからある意味、ようやくここで本物のアメリカ英語と触れ合うことになるのです。

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実際のグリーンカードが下りる前、ワーキングパーミッドが先に発行されます。

だからNさんはパートタイムで仕事をすることにします。

サンフランという街には大きなジャパンタウンがあるお陰で、比較的まだ英語がうまくない日本人にもアルバイトを見つけやすい街です。
ジャパンタウンの日系スーパーマーケットの掲示板にはいろんな掲示がしてあります。
ルームメイト募集、物々交換、売ります/買います、ウエイター/ウエイトレス募集、中にはモデル募集という怪しいものもあります。
当時、インターネットのなかった頃はこういう掲示板を利用して、情報を交換し合っていたものです。

さてNさん、レストランから始まり、ベビーシッター、街頭勧誘、掲示板にあるものいろいろやってみます。長続きしたものもあるし、マネージャーとけんかしてその日で辞めてしまった仕事もあります。

Nさんは海外に来て初めて、自己主張をすることも覚えたと言います。

ただアメリカの仕事は交通費は全て自己負担ですから、その日で辞めてしまうと結局赤字、それが何ともシャクではありましたが。


サンフランで3つ目のホテルに転職したNさんは、思いもよらず大規模なリストラに巻き込まれそうになってしまい、その直前に自らその職を辞することにします。

そして東部で大学院に入り直すことを決意します。
これはアメリカでは決して珍しいことではありません。

AさんとNさんは、長らく暮したサンフランシスコに別れを告げ、ニューヨーク州のカナダ寄りにある小さな町に、家族3人で引っ越すことになります。
栗毛の赤ちゃんが一緒です。

「こんな時にお父さん無職よ、大丈夫ですかネー」

Nさんは日本語で、Aさんは英語で育てることにします。
悲壮感は誰にもまったくありません。

それよりもこれからの新しい出会いに心躍ります。

新天地は何年ぶりかの雪景色です。

カリフォルニアにはなかった景色です。
改めてアメリカは広いと感じます。

Aさんは約2年でMBAを無事取得します。
そしてニューヨークのリゾート関連会社にディレクターとして勤務します。

その翌年同業の会社からパートナーとしてスカウトされ、そこのCOOに就任します。


フィラデルフィア、、、。

今AさんとNさんは家族4人でその地で暮しています。

まだまだこれから楽しくなりそうです。
posted by 海外ロングステイ相談室 at 21:21 | ホノルル ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○あの人のきっかけ