2008年07月12日

米国のビザについて少しだけ、、、。#2

ビザウェーバーシステム

東京の溜池山王にアメリカ大使館があります。
僕は時々所要でそこを訪れるのですが、その度にすごい数の人の列を見ることになります。
大使館正門入り口は2列に分けられていて、いつもその右列だけに長い列ができています。
そして並んでいる人たちは何故か一様に小脇に郵便局のエックスパックを抱えています。
(ビザ取得代行会社からの返信用書類?)

僕はほとんど人のいない左の列に並びます。
(でも並ぶほど人はいません)
セキュリティーチェックゲートは一つだけですので、入り口付近で右列と左列が一つになります。
僕はそこにものの1分でたどり着きますが、右列の人たちは30分以上も待ってようやくそこまで進みます。
「割り込みかよ」、そういう冷たい視線を受けながら、僕はセキュリティーチェックゲートをくぐります。
右はビザの列、左は公証など米国市民サービスの列です。
そう表示版に書いてあります。
でも並んでいる隣を後から来てすいすい追い抜いて、その先頭でセキュリティーチェックゲートをくぐろうとしている、それは気分悪いですよね、僕も逆の立場ならそう思います。
(大使館さん、気まずいので、もう少し何とかなりませんか?)

ともかく、すごい行列です。
つまりこれだけの人が何らかの理由でアメリカに入国しようとしているのですから、大したものです。

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ほとんどは非移民ビザの申請でしょう。
学校に入るためにF、Mビザを申請しに来た人、短・長期の仕事のためのE、H、I、L、そういうビザを申請しに来た人。
それにしても、このたくさんの人たちが数日後、数週間後にはアメリカにいるんですね。

ところで皆さんは非移民ビザと移民ビザの違いお分かりですか?

移民ビザを取り現地でグリーンカードを発行してもらう。
つまり永住目的の方が申請するのが移民ビザです。住むためのビザ、文字通り移民です。


これに対して学生や駐在員などのビザは非移民ビザと呼ばれます。
これはある目的の遂行のためあくまで一時的に米国に滞在するためのビザです。
ですから米国に住むことを認めるビザではありません。
認めているのは「滞在」です。
ですから目的が終了次第に帰国しなくてはなりません。
「住んでいるのはあくまで自分の国ですよ、でもやるべきことがアメリカであるので、そのために暫時滞在しなくてはならないのです、もちろん移民(居住)はしません」これが非移民ビザです。

それに対して移民ビザは、居住するためのビザですから、目的に関わらずずっと住み続けることができます。
そして通常5年を経ると、今度は米国市民権取得申請をすることもできるようになります。
そうなればアメリカのパスポートを持つことになりますので、当然選挙権や福利厚生を米国人と同じ様に受けることができます。
(ただし大統領にはなれません。アメリカで生まれたアメリカ人にしかその資格はないのです。ですからオーストリア人から帰化したシュワルツネッカーは残念ながらレーガンのように大統領にはなれないのです)

このブログを読んでいる方で、市民権のことまで考えていらっしゃる方はほとんどいないでしょう。

しかし他方でグリーンカードの抽選に申し込む人は毎年たくさんいます。
当然このブログの読者の多くもそうでしょう。
軽い気持ちでグリーンカードは欲しいなと思っている方は多いのです。

しかしもし取得できた場合、そのデメリットのことについて、考えたことありますか?

たとえば税金面。非移民ビザの方と違い、アメリカに住んでいるいないに関わらず毎年申告の義務があります。
そして日本の税習慣は今住んでいる国地域の税率に影響されますが、米国のそれは一言で言うと世界中にどこにいても米国の影響しか受けないということです。
たとえば日本人が海外で収入を得た場合その国の税率で税金を支払います。
ですからその国の税率が低いととても得をすることになります。
しかしながらグリーンカード所持者は世界中どこに居ても米国の税率から逃げることはできないということです。
税率の低い外国に居るその恩恵を受けることが出来ないのです。
ですから逆に、せっかく取ったグリーンカードや市民権を今度は手放そうと、弁護士を雇い申請する人も少なくないのが現実です。しかし当然簡単なことではありません。

全ての物事にはメリットとデメリットが混在しているのです。



このブログを読んでいらっしゃる多くの方は、ビザウェーバーシステム(ビザなし渡航)とのかかわりが一番多いのではと想像します。

実は日本と米国とのそれのように、相互にこのビザウェーバーシステムを導入している国はそれほど多くはありません。
確か20から30ヶ国程度だったと思います。(興味のある方は調べてみてください。そして教えてください)
日本でもこのシステムが導入されたのはようやく80年代になってからです。
それまではたった一週間のハワイ旅行にもいちいちビザを取りにいっていたのです。

ビザウェーバーシステムに関しての一番の注意点は、何と言っても「期間」です。
滞在期間は90日が限度です。
そしてこれは法律で決まっているから分かりやすいのですが、この90日以内滞在を果たして年に何回できるのか、そして年に合計何日まで滞在できるのか、実はこれには法律がないのです。
はっきり申しまして全て入国審査官のさじ加減一つなのです。
でもここで一度でも拒否されて、帰国させられるとパスポートに特別な記号が付けられますし、また今は電子化でオンラインで記録が残ります。ですから次回からの入国は相当に難しくなるでしょう。

ですからともかくこの審査官に、この人は住むつもりでいる、そう思わせないこと、そういう不安材料を取り除いてやることが重要です。

米国に年間183日を超える期間滞在したら確定申告をしなくてはいけません。
暮していると見なされるからです。
ですからこの期間ビザウェーバーシステムで滞在しようとしたら、当然審査官はこの人は住むつもりだと判断するでしょう。
まだ30代40代の働き盛りの人が、日本のバケーションシーズンでもない時期に、例えば一月おきに渡米を繰り返す、これは移住の準備ではないか?そう疑われてしまうこともあるかもしれません。

はっきりと法律で決まった日数制限がないことは不安でしょうが、まずは誰が見ても常識的な滞在日数で入国すること、そして自分は日本に住んでいて、米国には遊びに来ているだけです、常にそういう気持ちで入国審査に臨んでください。

謙虚に、ニッコリ、堂々と、、、。



空港を一歩外に出れば、ビーチと太陽とあの心地よい風が、あなたを待っています。



posted by 海外ロングステイ相談室 at 21:29 | ホノルル ☀ | Comment(1) | TrackBack(0) | ○ビザ