たとえば「不安」。
今のあなたには、きっと「漠然とした不安」と「具体的な不安」がたくさんあることでしょう。
時にはそれらに押しつぶされようになる夜を、そういう眠れない夜を過ごすこともあるでしょう。
「不安」は次の「不安」を生みますよね。そして悪いほうへ悪いほうへ、ついつい考えてしまいますね。
でも、ひとつだけ安心してください。
今のあなたの想像力で生み出されたその不安の実体にだけは、決してなることはありませんよ。
なぜならあなたはまだそこに行っていません。
そこで暮らしていません。
そこで出会うだろう人たちと出会っていません。
断言できます。
あなたの想像力は見事に全て吹っ飛ぶことでしょう。
粉々に砕け散ることでしょう。
だから今はどうぞ勝手に想像し勝手に身悶えていてください。
打ち震えていてください。
そんなことをしていたところで、決してあなたの想像通りにだけは、そうなることだけはないのです。
その場所に降り立ち、やがてあなたは自分の限界を知るでしょう。
あなたが自分がどれ程無力であったか知るでしょう。
まずは静かにそれを受け止めてください。
そしてできない自分を知った上で、出来ることを、出来るだけでいいので、今目の前のことに、そのことだけに全力で向き合ってみてください。
余計なことを考える必要はありません。
肩に力を入れる必要もありません。
既にあなたは自分が無力であるということを知っています。
だから出来なくてもともとです。
素直にあるがままを見つめてみてください。
あなたの目の前の状況だけじっと見つめてみてください。
「レンタカーを借りたい」例えばあなたはそういう状況にあったとします。
素直に必要なものやことを思い出してみてください。
思い出せなければ「地球の歩き方」でも読んで調べてみてください。
もし不安な気持ちが沸いてきたら、パニックになりそうな自分が現れそうになってきたら、ノートを取り出してください。
そしてそこに事務的に必要なこととやるべき行動を書き出してください。
そして今度はその一つ一つを、出来れば簡単なことから、順番に片付けていってください。
もし出来ないものがあった場合にはそれは後回しにして下さい。
10のうち8を既にあなたは自分の力で解決しました。
残り2つ、それには語学力が必要な場合もあるでしょう。
でもその力はまだあなたにはない、、、。
その時には遠慮なく、誰かに助けを求めてみてください、、。
そこで初めてあなたは自分でも知らなかった自分を発見するでしょう。
出来ないことを出来ないと素直に認めている自分、誰かの親切を感謝と受け止められる自分、そして頭の中はパニックになりながら、言葉はしどろもどろになりながら、今この時を懸命に行動しているあなたを発見するでしょう。
それがあなたの「喜び」です。
助けてくれた隣人は、あなたが10のうち8を、あなたが懸命にやっていたから、助けてくれたのです。
隣人も昔はあなたと同じだったのです。
だからあなたの懸命な姿を見て、それを無視できなかったんです。
あなたはどんな隣人に出会うかまだ知りません。
でも隣人は懸命に今を生きようとしているあなたに手を差し伸べようと、遠い向こうであなたを待っているのです。
その人たちも、あなたと同じでした。
だから皆あなたの不安をよく知っています。
でもあなたと違い、その先にある喜びも知っています。
でもそれは残念ながら想像力では知ることはできません。
あなたは、あなたがこれから出会うだろう友人の顔を想像力で思い描くことはできません。
不安を感じた時には、とにかく「今このとき」だけを懸命に生きてみてください。
その時だけでいいのです。
そのことだけに集中しましょう。
他のことは一切考えないで下さい。
あなたの真摯さを感じてくれる人は必ずいます。
あなたは一人ではありません。
是非とも、飛び出してみてください。
行きたい、、、。
そう感じたあなたのその気持ちを、どうか粗末に扱わないで下さい。