内容は、読む人が読めばあまりに一方的で独断的で、悪意に満ちた内容にも思えたことでしょう。
でもそれもやはりひとつの考えであり側面であります。
全ての出来事は見方によっては角度によっては良く見え悪くも見えます。
そしてここは海外ロングステイ相談室です。
普段は目を背けたい暗い部分にどうしてもファーカスを当ててお話していくことになります。
タイムシェアに良き面はたくさんあります。
でもそれは数多くのメディアを通じて十分な情報が既にあります。
ですからここでの記事はあくまで数少ない注意点のひとつとして、あくまでそういう参考程度にお読みいただければと思っております。
さて、これはひとつの相談事を基にした実話です。
もちろんプライバシーに配慮して固有名詞も出しませんし、一部あいまいな表現にしている箇所もあります。
今ご所有のハワイのタイムシェアを売却したいという方がいます。
既に売りに出しているようで、でも現状は需要より供給の方がずっと多く、大変厳しい状況のようです。
ずいぶんもったいない話ではありますが、何とまだ一度も利用したことはなく、しかも仕事の都合で当分利用できないとのこと。
夢を抱いて、大好きで時々訪れていたハワイのとある島で購入し、そして今そのことを大変後悔しているとのことでした。
営業マンの勧誘にすっかり乗ってしまい、貯金をはたいて購入してしまい、しかも今よりずっと円安の時だったので、今では日本円にして既に2割以上目減りしてると言います。
またそれから、管理費を支払い続け、今年の分も既に十万円以上支払っているらしいのですが、結局利用していないそうです。
売却を考え、いろいろ調べましたが、とても厳しい事を知りました。
ハワイのタイムシェアを扱ういくつかの業者に問い合わせたところ、売却予想金額も返事の内容も様々でした。その中のひとつと契約し、春から広告を載せてもらっていますが、まったく音沙汰はありません。
いったいこれからどうしたらよいのでしょう、、、、。
そういう相談でした。
私からの最初の返事は以下でした。
ハワイのタイムシェアに関しては、きっと私が以前に書いたブログも読まれたことでしょう。
その記事からでもお分かりになるように私自身このタイムシェアというものに対して以前から否定的です。
ですから私の返事はかなり偏った意見となってしまいます。
最初にそのことをまずお断りしておきます。
タイムシェアというのは確かに所有権ではあります。
しかしRさんが購入されたという約3万ドルの1寝室のコンドミニアムの一週間分の権利ですが、例えばそれに約52週分(一年間)をかけると約1億5千万ドルとなります。
つまりRさんが購入されたコンドミニアムとは一般不動産市場の物件でいうとこれだけの価値のあるもの(1寝室のコンドミニアム!)ということになってしまうということです。
実際にこれだけの金額を出せば、当然ながら相当な規模のコンドも戸建ても購入可能となります。
タイムシェアの売りは所有権であることだと思いますが、一方では所有権であることの売りは本来、不動産としての資産性だと思っています。
特にここハワイは全米でも唯一、不動産需要にほとんどかげりがない稀有な地域です(逆にまたここ数年伸びています)。
ですから本来のハワイの不動産とは、お金を出して楽しむという一方お金を出して更に大きなお金を生む、というそういう両面性のある貴重なものだったはずなのです。
ただこのタイムシェアとは、やはり本来の不動産価値以外にも多く特性を作り出しているせいで、たくさんの人件費や経費を投入しているでしょうから、当然その費用も価格に込みになってしまいます。
ブランド価値があるうちは(それでもまだまだブランド価値は高いです。韓国人や中国人市場でもこのタイムシェアはとても人気が高いです)所有権を売ることは可能でしょう。
しかしある程度流通が行き渡ってしまうと、リセールで儲けを出すということはかなり難しくなってしまうでしょう。
何しろもともとが本来の不動産としての純粋価値以上の金額で売られている商品なので、一般のマーケットでは流通しにくく、常に専門のマーケットでしか扱われない商品です。
だからそういう商品を扱うマーケットでは、通常の市場原理が働きにくいのが現実でしょう。
今私にできることは、もちろんあくまで今契約している不動産業者との期間が終了したらとなりますが、現地の私の仲間を通じてその地域でタイムシェアのリセール物件を数多く扱っている専門業者を紹介してもらい、そこを通じて今現状で一番良いと思われる条件でRさんの貴重な財産を、少しでも高く売却するお手伝いをすることくらいです。
しかしその前にこの春から売り広告を載せてもらっている、、とありましたので、もしそうでしたらハワイ州の法律では日本のように一般媒介という制度がなく全て専属専任媒介となっていますので、その期間内は他のどの業者もRさんの物件を売るお手伝いをすることはできません。
ですから契約書を含めてまずはそれを確認する必要がございます。
初回のやり取りはだいたいそういう感じでした。
その後メールの行き来が始まります。
その続きはまた明日にでも書きたいと思います。