2012年08月20日

アイナロア


 
[質問]

偶然、このサイトにたどり着きました。


ハワイ島のアイナロア地区に約320坪の土地を所有しています。

幸い英語は解るので固定資産税や管理費、その他の請求された金額は必ず為替で送金しています。

しかし、お恥ずかしながら2年前に離婚し既に宝の持ち腐れ状態になっています。

名義は元主人と私の共同名義です。
私は財産分与の一部として売却を希望していますが、元主人方は、大した額にはならないし、手続きが面倒臭いと一向に動いてくれません。

当時仲介をしてくれた業者からの写真でしか見た事がない土地。
今売却したら現地価格でどの位で売れるものか相場を教えて頂きたいのですが。

よろしくお願いいたします。
YS


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 [返答]

ハワイ島アイナロアの、しかも土地のみの不動産をお持ちということですが、、、、、、

誠に申し上げにくいのですが、もうあまりマーケットは無いというのが現実となっております。

土地不動産の場合ですと、現状は1万ドルほどで売りに出し、そしてもし8千ドル、いや7千ドルでもオファーがくれば、それを逃がさないように、そしてその中で金額以外の諸条件(測量とかを無しにしてもらうとか)をできるだけ売主の損にならないように交渉することが精一杯、、、、そういう情況です。 


先月ハワイ郡から請求書が届いたでしょう毎年お支払いになられている固定資産税の情況と同じです。

2006年度以降は毎年税金額は少なくなり、そしてそれも3年ほど前からは半年間費50ドルで下げ止まったとことと思います。
実はこの額は、ハワイ郡の農業住宅地の課税率での最低額となっていて、なのでこれ以下には下がらない限度額の税額ということです。

ちなみに今年の課税評価額は10200ドルほどではなかったですか?
つまりそれが昨年度の当該周辺の土地不動産へのハワイ郡の評価となり(前年度のそれが翌年度の評価となるため)、あとはそれを基準にマーケットの需要により実勢価格は最終的に決定します。

ただここ数年の情況で考えていきますと、一昨年、昨年、そして今年とますますオファーそのものの数が少なくなっていっておりますので、いずれは数年を待たずに同じプナ地区のナナワレ、チキガーデン、ハワイアンビーチズなどの分譲地同様に、100の売り物に対してオファーが届くのは半年で一つか二つという情況に、それも相当に厳しい条件での、、そういう情況におそらくはなってしまうものと思います。  

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ここアイナロも、私のブログで頻繁に出てくるプナの地の一つで、そして日本の一部のハワイ不動産業者から当時の現地実勢価格の、数倍数十倍もの額で日本の日本人の皆さんへと転売された分譲地の一つでもあります。
インターネットの普及やマスコミなどの糾弾によりこういう悪徳業者もだいぶ少なくなりましたが(実際にここアイナロアを専門に何十年も営業を続けていた東京のハワイ不動産会社は2年ほど前に廃業しています)、しかしそのことが皮肉にも今度は買い手の減少とイコールとなってしまい、ますますマーケットはなくなっている地です。 

先のことについて容易くは予想することは避けねばなりませんが、しかし少なくても今のあちらの状況は90年代の日本のバブル期のその後によく似ていて、おそらくはこのままでは今後数年後にはほぼ価格は付かなくなり(特に土地だけの不動産の場合)、そしてその後地域的な何か大きな変化でも起こらない限りは、最低でも20年30年はそのまま推移していくことでしょう。 

ですからもし今後この土地に対して家を建てるとか、もしそういうことをお考えにならないのなら、できればこのまま下降線の一番下に行き着く前に、何とか売り逃げ、そして売却金はこの円高ですので、銀行のドル口座にでもして預金しておくべきかも、とそう思います。


土地ですから人様へ貸し出すことはできませんし、遠隔地ですからそうそう不法投棄のチェックや木々のメインテナンスに訪れることも困難でしょう。

更にはただそのまま放置しておいても、必ず毎年の固定資産税と自治管理組合費の支払いは避けられないわけで、、、それならこの円高の中、せめてドル預金へと形を変えそしてそのまま放置しておけば、少なくてもそれ以上は減ることもなく、また少なからず利子も付くでしょうから、、、。
 


お気持ちはお察ししますが、しかしこのまま、当該地域の土地不動産にオファーがない、そういうマーケットに戻ってしまうまで結論を先送りしたまま、しかしただ税金や組合費の出費だけは続くとおいう、そういう状態になるのだけは、やはり避けるべきかと存じます。

せめてこれ以上の損をしないために、今までの分は「損切り」ということもある程度の覚悟は必要となってくるのでしょう。 

もちろんこういうことを言われて直ぐにはお気持ちの整理も付かないと思います。

ですからもしお気持ちが固まりましたらまたご連絡下さい。

神がかりの解決は正直もう望めませんが、せめて今のその時その時の最善を一緒にやりましょう。
   


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ちなみに私はこのアイナロアと、他の同じくプナ地区のファーンエーカー(旧クレセントエーカー)などという数箇所の分譲地の自治管理組合理事会より依頼され、現在分譲地自治管理組合費(道路補修費の割符金)の滞納者へ、その法律により定められた義務を日本語でご説明するために、それそれの自治管理組合の理事から委任され日本のオーナ様からの質問疑問を受け付ける窓口のようなことをもしております。
(尚これは現地の昔からの知人から頼まれてのあくまでボランティアとしての行為なので、郵送通信費の都合上こちらからの積極的なご連絡はしておりませんが、もしご所有者からご連絡をもらえれば何度でも繰り返し質問疑問にお答えいたします)

ですからもし当該地についての質問事項などがありましたら、あるいは自治組合理事とのコンタクトの間を取り持つこともいたしますので、その時にはまたお気軽におっしゃってください。 


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またもう一つ余談ですが、実はこのアイナロアという区画はランドコートシステムという登記方法の区画となっています。

よってこの区画の登記には、必ずランドコート(土地裁判所)を経てから、登記所へ、という、いささかめんどくさい区画ではあります。(レギュラーシステムなら即登記所なので、簡単なのですが、、、)



例えばですが、今現在実は同様にアイナロアの土地不動産をお持ちのご所有者様の正に売買手続きの最中なのですが(ちなみに価格は8500ドルでした)、しかしエスクロー手続きの途中、このランドコートの判事から待ったがかかり今日本から民法の写しとか謄本とかを翻訳し提出したばかりです。
 

実はこの所有者も離婚された以前のご夫婦名義だったのですが、、、、、、仮に旧姓を佐々木さんとしますと、この方は最初の結婚で山田さんと結婚し、そしてその時に山田ご夫妻名義でアイナロアの不動産を買いました。
しかしその後離婚し、そして次に鈴木さんと再婚しました。
しかし訳あってまた離婚し今はお子さんと暮らされています。
そしてこの方の姓は離婚後の今も鈴木さんといいます。(ちなみに最初の山田さんと離婚後も旧姓の佐々木へは戻らずずっと山田さんのままでした。そしてそれはお子さんのためという理由です。)

そして今回ハワイの不動産の売却をすることとなり、まずは共同名義であった最初のご主人の山田さんから鈴木さんへの譲渡証書を作成し、そして次に彼女の姓の変更を証明するために日本の彼女の謄本をいくつか(一つだけではこちらに必要な情報がなかなか記載されていないのです)を訳しペティション&アフィダビットを土地裁判所へ提出したのですが、これが今相当に時間がかかっています。
今まで二度ほどリジェクトされ、あげくには日本の役所から民法の写しを入手し、それに再度アフィダビットを付けて再挑戦ということになっています。
つまり土地裁判所の言い分は、日本の女性は離婚後旧姓に戻るはず、なのでなぜ今彼女の姓は鈴木なのか、その証明が謄本に書かれていないし、また日本の常識ではそもそもそういうことはおかしいだろう。というのです。

これは日系人のハワイのクラークならではの、つまり(言葉は悪いですが)中途半端に日本を理解している人の、石頭(私の偏見です)の見解です。
日本では民法の767条の第2項で離婚後の姓の継続の使用が認められています。
しかしそれを、おそらくはこのクラークのような日系人は古い日本の旧民法の頭があると思うので、なかなか新しい日本の法律をすんなりと受け入れてはくれにくく、またそもそもあそこはやはりアメリカで、しかしこの法律は日本のとなります。
(※ちなみにこの登記は過日無事登記完了し決済金はこの鈴木さんのお手元へと渡りました)
 


ランドコートシステムの区画には、このようにいささか面倒な手続きとなる場合もあり、よってもし仮に今回は売却をされないという決断になられた場合には、その時には後々のために、最低限名義のことは今のうちにきちんとされていた方が宜しかろうと存じます。  

いずれにしても当該区画はお二人名義ですからどちらか一方だけの意思では売却譲渡できません。
つまりもし今まのままの状態がこのまま続くのなら、、、、、今後は、この不動産はずっと土地のまま、現地でただ草木が生い茂るままとなってしまう可能性が高いということになります。

現地でこのアイナロアに住んでいる方、この区画のお近くに住んでいる方のことを考えると、正直言いまして、もしお二人にとりこの区画が必要がもしないのなら、(確かに希望通りの額にはならないとは思いますが)、できれば売却されるなりして、そして彼の地でこれを本当に必要な方のため、もしくは最低限近所の方のその景観のためにも、放置、ということだけは、せめて、、、、とも思うところはあります。

誰だって「長期間放置された草木の生い茂った空き地の近くに、、、」はいい気はしません。
アイナロアの貴方の隣人はそれを毎日見て暮らさねばならいことも、、、どうか日本の地から、たった一度でいいので想像してみてください。
不動産は誰かにとっては財産や投資でしょうか、でも他の誰かにとってはそれは環境であり景観でもあり、そして何より現実にそこに暮らす人たちにとっては毎日の逃れられない日常なのですから。


ご質問やご要望等ありましたらいつでもお気軽にご連絡ください。 


マハロ&アフイホウ
笹本正明
@海外ロングステイ相談室
http://hawaii-consultant.com/    

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タグ:アイナロア
posted by 海外ロングステイ相談室 at 09:20 | ホノルル ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○ハワイ不動産の売却