

そういう時期が訪れたのかもしれません。
知人の、親類の、(言葉が適切なのかわかりませんが)「終活」の時期、そしてお別れの時期。
そういうことは、一気に、突然に、次々に重なって、、と、どうしてもそうなるみたいですね。


皆年齢も近いから、あるいは、先に逝った人が呼ぶのか、、、分からない。
ただそういう時期には改めて感じ想う。
忙しい毎日の中では、明日は必ず漫然と訪れるし、そしてどうしたって目先のことに、来週までにやらなくてはいけない仕事にいつも追われているから、だから突然の連絡で、別れを思い知ることになる。
先週なら会えたはずなのに。
でももう会えない。
こんな時だけで申し訳ないけど、、、、、やはり強く想う。


したいこと、そして、すべきこと。
やりたいこと、そして、やらねばならないこと。
わがままに、精いっぱいに。
気が付くと、時間はあまりないということ。
大好きな誰かに会える時も限られているということ。
そのことに気がつけば、時間を、誰かを、そして自分をもっと大切にできるということ。


「お互い健康に気をつけて。そしてまた是非ハワイ島で再会しましょう。」
そうやっていつものようにあの街で別れ、そして半年後にお互い元気であの島のあの場所で再会ができ、また再び美味しく食べ楽しくおしゃべりもできた。
それを何度となく繰り返せもした。
もちろん皆知っている。
これは奇跡の時間であるということを。
あなたに出会えたこと、ここにいられたこと、この体験をまたできていること。
全てが奇跡で幸運であるということを。
あと何回それができるだろう、、、。
まずは喜ぼう。
感謝しよう。
この奇跡を、また味わえたことを。
そして楽しもう。
この一日を。
わがままに精いっぱいに。
そして与えよう。
アロハの心を、目の前のだれかに。


今、終活、という言葉があるようですが。
ハワイ島の不動産に関しても、確かにこれは必要な活動かも知れません。
特に日本のそれと違い、外国のそれですから、余計にもしもの場合に遺された家族にとり相当に煩雑な問題となることでしょう。
何しろ、誰にもわからない、どう扱っていいものか、誰に相談していいものか、、、。
結果として、放置、となることは非常に多いです。
そして遺族としても、いつかやろう、やらなくては、と思っているうちに、日々の忙しさの中で、結局いつまでもやらないままに、やれないままに、そのままそのハワイ不動産は故人所有者となってしまったきり、と。


知っておくべきは、ハワイ州の不動産の場合、「人」へ債務義務が課せられる(つまり日本と同じ)ので、つまり固定資産税や道路補修費の滞納による抵当権設定のあと、競売となり、それでは終わらないということもあるということです。
つまり競売にかけられても結果落札者がいなければもちろんそのまま所有者は変わらないし(州のものとはならないということ)、そうすれば債務は延滞利子や反則金の分も年々かさんでいくし、、、、、まあ外国のことだから放っておけばいい、という考えもあるでしょうが、実際にそうしている遺族も少なからずいるようでしょうが、でもやはり、故人となった所有者の名誉のためにも、やはりそのまま放置ということでは実際にその故人にとっては、今後ずっとこの不名誉な記録が、故人のその名前が、米国の記録にずっと残り続けるというのは、やはり気の毒には思います。
なので気持ちとしてはもし不幸にも故人所有者となってしまった場合には、やはり遺族が代わり、その最後の整理をされるというのは、いろいろな意味でも、故人にとっても、米国にとっても、そして遺族にとっても、皆に取り一番良い選択だとはやはり思います。
でも本当は、やはりそうなる前に、遺族の手を煩わせる前に、本来は自身で終活をするのが一番ではあります。
そのためには、自身の不動産の所有形態のことをまず知っておくこと。
(ハワイ州ならではの、自身の死亡時に必ずしも相続手続きが必要とは限らない所有形態もあるので)
同時に自身の不動産の評価額を知っておくこと。
(この額により、ハワイ州での相続手続きのやり方も大きく違ってきますので)
それからいざ売却をすると決めた場合も、開始の時期については、すべての手続き、やるべきことが完全に終わるまでの時間というもの想定して、計画していった方がいいでしょう。
売却する際にはまずMLSへ売り出し掲示することになるのですが、もちろんその時には買い手が付くだろう金額の範囲内でできるだけ高めの金額でまずは掲示して、その後もし何の問い合わせもない場合には価格を下げ、ということをしていくことになるわけですので、オファーが来て契約締結まで、更には登記完了(同日に売主へ決済金が渡ります)まで、数か月かかることもあります。(なのでどのくらいで売値を下げていくか、これは計画が必要です。)
更には、日本人はハワイ州からみての非居住外国人なので、売却時にはエスクローを通じて必ず源泉徴収をされます。
ただしこの源泉税については、翌年に米国確定申告をすることにより(個々の損益に応じて)還付を受けられます。
この還付小切手を受け取りそれらを換金するまで、ここまできてようやく米国での手続きの終わりとなるので(そしてもちろん日本での確定申告もあるでしょう)、そうすると売却すると決めた時から、最短でも1年ちょっとはかかることになるし、ましてやなかなか売れない、あるいは米国確定申告が長引く、ということも当然あり得ることなので(順調にいく方が逆にラッキーです)、その分の時間も入れて、逆算して計画した方ががいいということになります。


放っておいて、遠いどこかでいつの間にか終わっている、そんなことは実際にはありません。
そして、たとえどんな理由からにせよ、はじめたのは自分です。
なので本当は自分でそれを終わらせる必要はあったのです。


きっかけは、好きという気持ち、あこがれの気持ちだったはず、ならば余計にです。
大切な場所だったから、ずっと夢見た場所だったから、ずっと好きな場所だったから、やはりやめる時には、きちんと手続きをしてきれいに終わらせた方がいい。
遠い外国だからと、普段の生活に関係がないからと、ついつい放置したままで、、、、でもそれではいつまでも終わることはないし、逆にかの地の隣人とか組合の人とか通りがかりの人とか、もしかしたら誰かがそのことにより迷惑を被っている可能性もあるわけです。
不幸にも被害者として所有者となった、そういう方々が多いことも知っています。
被害者となり、本当は好きだったあの場所を、でも今はだからこそ忌み嫌う、もう思い出したくもない、その気持ちも理解できます。
その気持ちから放置する、そして放置したことによりかの地に別の新しい被害者を作ることは、それはそれであなたの本意ではないはずです。


大切な今だから、だからこそ今何をすべきか、常に自問していきたいと思う。
もちろん僕自身も、です。
アロハ
笹本正明
@海外ロングステイ相談室
http://hawaii-consultant.com/

