2014年11月03日

ハワイ島火山(溶岩流)情報、そしてその先のこと。

ハワイ島火山の溶岩流の最新情報は↓

Twitter https://twitter.com/hawaii96720 ←クリック




ここ数日、突然急に、ハワイ島の溶岩流のことが日本でも大きくセンセーショナルに報道されています。


火山マップ.jpg

上図は最新の溶岩流経路図です。



赤色の濃い部分が活動のエネルギーが強い部分です。逆に先端部は昨日今日とエネルギーが強くないようで、今進行は止まっています。



実際に現地時間の今日11月2日午前7時45分の時点では「溶岩流はまだ活動中です。しかしその先端は昨日一昨日からほとんど進んでおらず、パホア・ヴィレッジ・ロードまでは約150メートルの距離があります。」というのが数字上の事実です。


これ以上でもこれ以下でもありません。



 写真A.jpg 係員.jpg



4日前日本のあるメディアでは、「溶岩流は時速10メートルで進んでいて、今日中にもパホア村(?)の中心部のパホア・ヴィレッジ・ロードへ乗り上げるかもしれません。」という論調で報道されていました。


随分ショッキングです。


しかし反して今日もまだパホア旧道へは届いていません。




写真@.jpg



日本でも報道され始めたことは(事実を知らなかった人にとっては)良いことでしょう。


しかし、溶岩流経路に位置する家へ侵入する溶岩流ばかりをクローズアップで、そのショッキングな画ばかりをアップでずっと流したり、はたまた悲観的な感想を述べる現地の人のインタビューばかりを(意図的に?)流しているようにも思える報道を多く見識るうちに、不愉快にも似た違和感を、正直感じもします。




まあいいか、どうせいつものように、急に突然わーとやってきて、そしてまたあっという間に消えていくのだから、、、どうせいつものように一瞬だけのことだから、とそう思い諦めてもいいのですが、でもしかし、、、、。






溶岩@.jpg 溶岩A.jpg




今回のはその名の通り(The June 27th lava flow)、6月27日にプウオオ火口からの溶岩流です。




昨日今日に始まったものではありません。




そして速度も時速10メートルだったり、4メートルだったり、数日間動かなかったり、またぞろ動きだしたりと、ハワイの溶岩流の最大の特徴でもあるようにこれはもう長期戦です。




相当に時間がかかってこの今になっているように、この先もまだまだ時間はかかるのです。




それを突然わーとやってきて、その後例のように一気に引けていく。


我が国のそういう特徴を持つ報道スタイルとは、きっとハワイ島の溶岩流は、なかなか波長が合わないかもしれません。


何しろもともとハワイ時間のあるくらいの、時間の流れの違う場所です。


今日中に結論を求められても、それは無理というものです。


貴方の編集長は短気かもしれませんが、ペレはとても思慮深いのです。






実際自身の目で見るハワイ島の溶岩流と、ここ数日の日本での報道で見るそれとは空気感は明らかに違います。


本当に驚くくらいにゆっくりゆっくりなのです。






また周辺環境にしても、実際に溶岩流からわずか数百メートルの場所のレストランで今日もいつものように朝食のパンケーキを食べているし、商店も営業しているし、道端で子供たちは相変わらず遊んでいるし、簡易のいすを路上に並べて行列さながらラバの到着をのんびり見聞している人もいるし、およそ火山と聞いて我々が即連想するような悲惨なその想像は即裏切られるだろう光景がそこにはあって、拍子抜けしてしまうかも知れませんね。




だから短い期間で印象強い画を届けるのが使命?な日本の報道ではこの状況をそもそもどういう切り口で表現するかが、きっと一番難しいのかもしれません。




だからといって、溶岩流ばかりあまりにもクローズアップして映したり、避難のところだけ集中して映したりでは、それは確かに画はショッキングで見るものを引きつけるものとなるかも知れませんが、でも忘れないでくださいね、これは映画ではありません、ハワイ島の住民の日常の、生活の場なのです。


つまり例えば、ここ数日のあまりにショッキングな報道により、日本からの旅行がキャンセルとなった地元ツアー会社も少なくないのです。しかもこの溶岩流に直接影響が無い地域でです。




だからどうかお願いします。


決して煽りすぎないで下さい。


性急に、分かりやすいポイントだけを選択し、そこだけを掘り下げ過ぎないで下さい。




忘れないでください。ハワイの火山は長期戦です。そもそももともと活火山の島です。


そのうちの一つが今、今回の場合スタートは6月27日ということなのです。




地元の人はここ1,2ヶ月ずっと共存して生活しているのです。


そしてこの生活はまだまだ終わりません。終息までもやはりゆっくり、まだまだかかるのです。




でもだから、そういう溶岩流なので、例えば避難は計画的に段階的にできます。


迂回路や避難路の確保も、電柱の保全も食料の確保も、諸々用意していきながら備えていくこともできます。




だから死傷者は出ていない、突発的ではない火山活動だからこそです。




そのことはつまり、昨日と今日と明日の違いはあまりないかもしれません。


センセーショナルな画を求められても、ずっと昨日と今日は同じままかもしれません。


でもこれこそがハワイの溶岩流なので、どうかそれはありのまま伝えてほしいと切に願います。




 NationalGuard.jpg 




例えば溶岩流があと150メートルに迫ったパホア・ヴィレッジ・ロードの南側に今月新店舗ががオープンする予定です。(場所は去年まで「Pahoa Cash & Carry」だったところです。)
http://deniselaitinen.com/napa-auto-parts-opening-pahoa-mid-november/




例えばこういう情報だって日本へ報道してもいいのではと思います。




活動中の溶岩流から500メートルと離れていない場所に、新店舗がオープンするというそういう感覚を、どうかわかりやすく解説して報道して下さい。




異文化こそセンセーショナルなものです。




何もわざわざ、異国へ出かけ、環境も文化もまったく違うそこで、自身のものさしで判断しなくてもとも思うのです。


異国へ行ったらそこのものさしでの図り方をまず知って、それを日本へ解説しながら報道してもらった方が正確に伝わるのではとも思うのです。




溶岩流の先端から僅か150メートル。


こういう場合、この言葉だけを聞けば、日本なら即時向こう何キロ圏は立ち入り禁止となっていることでしょう。




でもそこは日本ではありません。ハワイ島にはハワイ島の独自の自然状況があります。




実際ハワイ島の火山は、溶岩流は、このようにゆっくりゆっくりなのです。




また、そこは島です。太平洋の孤島です。


逃げ出すことはできず、火山と共存共栄して生きてきた長い長い歴史があるのです。




同じものさしで測ったところで、現地の真の姿は見えてこないでしょう。





ヒロ朝市.jpg



溶岩流の先端から僅か150メートルとなった同じ通りで、その500メートルの範囲の中で今日も営業しているレストランや各種商店、そこを訪れるお客さんたち、新規オープンする店、、、これを理解しようと思うなら、日本で日本のマスコミが日本のものさしで編集した現地の姿を見るよりも、現地へ行き自身の目と感覚で素直に見たら感じたらいいです。


その方が一瞬でわかりますから。


そしてそれだけがきっと真実ですから。




当然長期戦ですから住民のストレスは相当です。




でもそれでも火山の島でずっと長く生活してきた長い歴史があります。




島ですから、逃げられません。共存共栄していかねばなりません。


それをしてきたのがこのハワイ島のロコたちなのです。




だからこそ、そういう今だからこそ、ここ10数年米国本土から移り住んできた、あるいは日本の長期滞在者たちも、今こそロコの長い歴史に学びます。






楽観も達観も培ってきた文化のきっと一つなのでしょう。




アロハの精神ももちろんそうなのでしょう。








ゆっくりの溶岩流なので、危険は少ないですが、その分結論はいつまでもわからないまま、なかなか次のことを計画することは難しいのも確かです。




例えば現実的な話、この地域の不動産の売買は今当然厳しいです。厳しいというより、止まっている、休止状態と言った方がいいかもしれません。




当然です。この先の溶岩流の状況如何で、環境も条件もがらりと変わるのですから、買い手も今は様子見です。




例えばもしこの先、このまま溶岩流が進みやがて海へ、、、となった場合、その経路の以南と以北の地域ではその後の不動産市場にも大きな違いが出てくることでしょう。




唯一の幹線道路である130号線が封鎖され、更に工事された迂回路にももし溶岩流が、ともなれば、以南の地域の交通手段は、唯一南周りのみとなり、つまり(工事中の)Chain of Craters Road を通りボルケーノ国立公園を出て、、、となるでしょうから、そうなるとヒロ市まで3時間はかかるし、ガソリン代もばかにはならないので、この先の溶岩流の進み具合というのは、現実的にも南プナ地区の不動産市場に影響は大ということになります。


しかし今は誰にもこの先のことはわかりません。できることはただ待つだけです。




だからこそ、焦ってはなりません。


先人に習い、待つしかないのなら、どーんと待ちましょう。




しかもこういう時は変なヤカラに付け込まれやすいときでもあるので、動揺せず、覚悟を決め待つ、これつきます。






幸いゆっくりゆっくりのハワイ島ならではの溶岩流です。長い歴史があり、共存共栄してきた島です。




行政も具体的に素早く動いてくれています。


迂回路の工事も本当に早かったですし、何よりあの1983年から1990年の溶岩流で寸断されたChain of Craters Roadが今迂回路として蘇えろうとしている、この行政の決断もその後の工事も、本当に素晴らしいです。


また先日のハリケーンの教訓を生かし、すばやく電柱をカバーしたHELCOもいます。


そして経路に位置する住民の避難先もいち早く確保されています。





NationalGuard1.jpg




こんな時に焦ってはだめです。




やはりアロハの精神です。


隣人を想う気持ちです。




どーんと待ちましょう。


怪しげなヤカラに付け込まれないためにも、どーんと待ちましょう。




そしてアロハの想いを彼の地の隣人へ届けてあげましょう。




こういう時だからこそ、そういう声はとても嬉しいものだと思います。


励まされます。癒されます。




だからこそ、大きな声で海の向こうのあの場所へ届くように、


Aloha. Our thoughts go out to our Ohana in Pahoa.




笹本正明
@海外ロングステイ相談室
http://hawaii-consultant.com/  


ハロウィン.jpg







posted by 海外ロングステイ相談室 at 12:41 | ホノルル ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○海外ロングステイ相談室から

2014年11月28日

ハワイ島火山情報(サンクスギビングの日のパホア)

ハワイ島火山の溶岩流の最新情報は↓

Twitter https://twitter.com/hawaii96720 ←クリック



パホア11.jpg

「The Pahoa Village Road was reopened to all traffic at noon yesterday 」

(パホア・ヴィレッジ・ロードの通行制限は昨日正午をもって全て解除されました。)




そして今日は、現地日付の感謝祭の日で、祝日です。



本来の感謝祭(Thanksgiving)の趣旨とは違ってくるだろうけど、きっとハワイ島では特にプナ地区のパホアでは、今日の日は「ペレの女神」へ感謝をしながら七面鳥を食べている家が多いのかな、と勝手に想像します。



静かな、穏やかな祝日です。


Happy Thanksgiving to all of you !




パホア7.jpg パホア10.jpg 


そんな祝日の今日、パホアの街の溶岩流先端部近くに暮らす歳の離れた友からシーズングリーティングのEメールが届いたので、今のハワイ島南プナ地区に住む住民の一人の声として、下記に訳しながら紹介したいと思っています。

(もちろん個人名については伏せています。)



パホア2.jpg パホア1.jpg パホア3.jpg




Dear Friends,


友へ


Please excuse the email blast; I thought I’d give everyone a quick lava eruption update this holiday.


今日の感謝祭の祝日に、我が友たちへハワイ島の現在の溶岩流状況を伝えたく思います。尚手紙ではなくこのようなEメールによる配信をお許し下さい。


Thankfully the lava from Kilauea Volcano has been in a stall at the flow front nearest us since October 30, though it continues to be active with numerous upslope surface breakouts.


幸いなことに、我が家に近づいていた溶岩流の最先端部は10月30日以後進んでいません。でも、経路途中で噴出している箇所はまだいくつかあります。


Before stalling, the lava had made its way to the edge of town before unexpectedly ceasing to advance, but not before it had overtaken a Buddhist cemetery, consumed a house and displaced over 1700 area students from schools potentially in its path. Since then, the closest recent flows have remained still, with little to no activity

near the front.


失速直前、いよいよ街へと迫っていた正にその直前、溶岩流は突如失速し、そのまま停止しました。いえ、正確には、、街境にあった墓地を飲み込み、一軒の家を焼き、更にはその後の予想経路に位置していた1700人以上の生徒たちが通う学校を立ち退かせました。しかしその時以後、溶岩流先端部は活動を止め、その後動いていません。


Even so, the volcano’s lava eruption output continues to be as active as ever at the source, with new surface flow breakouts presently occurring about 3 miles upslope from town. The steadily oozing downslope movement of these new outbreaks is now our biggest concern.


しかし先端部以外では、まだ火山活動は続いていて、途中噴出流は現在もまだパホアの街から南西に5キロほど離れたところで活動しています。心配はまだ尽きません。

But hey, the good news is we’re still here!


でも嬉しい誤算です。だって今日この日もまだ、我々夫婦はここで暮らせているのです!


This current eruption has been going on since 1983, and shows no signs of abating any time soon. Realistically, it could continue erupting for years or even decades. Despite the erratic nature of this slow-moving lava flow disaster, we give thanks in this Season of Gratitude that we have at least thus far been spared from what seemed on the dark day of October 30th to be the inevitably imminent destruction of our town within days if not hours.


実際に今回の火山活動自体は1983年から始まったもので、まだまだ終息の兆しはないようです。おそらくは、今後数年数十年火山活動自体は大きく小さく引き続き続いていくのでしょう。しかし感謝祭の今日、10月30日のあの日、溶岩流先端が街中へとぎりぎりまで迫ったその時のことを思うと、今、こうして今日の日を迎えられたことに深く感謝せずにはいられません。


That the lava suddenly and unexpectedly ceased all forward movement October 30th−literally only yards from a residential subdivision and less than 100 yards from our main highway in and out of our community−seems nothing short of a Miracle to those of us living on its fiery edge.For everyone so inclined, our community continues to welcome and appreciate your prayers.


10月30日、溶岩流は思いがけず突然に、その歩みを止めました。文字通りあとほんの少しの距離で街の商業・居住地域へとなるところでした。そしてその先は南プナ地域の唯一の幹線道路への乗り上げへと、正にもうぎりぎりにまで迫っていたところでした。正に奇跡的です。きっと皆の友たちのたくさんの祈りが通じたのでしょう。


Also on the upside, we’ve heard from many residents sharing similar stories with each other. All describe the outpouring of love, friendship, and touching gestures of genuine care, kindness and affection gushing forth in abundance from family and friends both near and far in response to our volatile dire straits. For those of us in Pahoa, this bounty of heartful support has been the life-sustaining silver lining to the life-suffocating sulphuric clouds at times befouling our air!


今回の災時にあって、しかしでも、遠かろうが近かろうが家族から友たちからの、たくさんの励まし、愛、親切、祈りに、我々がどれだけ励まされたことか、どれほど心癒されたことか、、、我々夫婦だけでなく地域住民たち皆一様にそう話しています。たくさんの皆からの、我々パホアの住民たちのための惜しみない心温まる支えの数々が、正にこのヴォグの煙った空と同じ気持ちの毎日の中で、心の支えであり希望の兆しでした。


As everyone knows, the heart knows not distance when it comes to love. No matter what radical life changes may lay ahead, my wife and I feel especially rich and blessed this year with an abundance for which to give thanks.


「愛」は例え離れていても伝わることを我々は知っています。たくさんの「愛」をもらい、妻にとり私にとり、とても実り豊かな素晴らしい1年だったと改めてそう思いそして感謝しています。


And so dear friends, from the bottoms of our hearts, we extend our gratitude to each and every one of you for the many loving kindnesses you’ve shown us in the many beautiful ways you have−Thank you! Thank you! Thank you!


友よ。心からの感謝の気持ちを。たくさんの愛と親切に対して、感謝、感謝、です。


Your outpouring of love and kindness,


Are a Life-Changing Blessing!


You are the gift,


And we the fortunate recipients


For whom it makes all the difference.




溢れる貴方の愛と親切心は、


時に誰かの人生を変える大きなギフトとなります。


貴方の思いは、それを受け取った幸運な誰かの心を、


きっと変えることでしょう。




This holiday season know we are fondly thinking of you, our hearts bursting with gratitude and appreciation for your friendship, and wishing you and yours a very Happy Thanksgiving.


今日のこの感謝祭に改めて貴方への感謝の思いを伝えます。心からの感謝の思いを込めて、、、「ハッピー・サンクスギビング!」


And to all on both coasts and everywhere in the middle of the country, presently or soon to be in the path of major snowstorms and/or heavy rainstorms over this holiday week, may you be protected and secure. Safety first!


そして今日の祝日に大雪や嵐の地域に居る友たちよ、どうか安全に大事無く過ごして下さい。無事が何よりです。どうかどうかご自愛下さい。


Bless your hearts,


お祈りしております。


Your friend


友より


http://zohopublic.com/zohocampaigns/happy_thanksgiving_zc_v5_364000003755004.jpeg




明日のことはもちろん誰にも分かりません。


本当に神がかりに、奇跡的とも思えるほどに、パホア・ヴィレッジ・ロードへあと150メートルと迫った溶岩流は、しかしそこでピタリと進行を止め、そこから今1ヶ月が過ぎました。そしてその先端部は今冷え固まり始めています。


でももちろん不安です。

火口から、そして途中からの噴出はまだ完全に終わったわけではないので、だからまだまだ不安は残ります。


何よりずっと何ケ月もこういう状況下の中で、住民たちのストレスはぎりぎりのことでしょう。



でも奇跡だって起こります。


人の優しさや思いにも触れます。


こういう時でも、こういう時だから、その声は励ましとなり癒しともなります。




感謝します。感謝の心を深く思います。



今日は確かにそういう日です。



感謝する日です。



Thanksgiving です。


Happy Thanksgiving to all of you.





そして、アロハの想いを彼の地の友へ。


Aloha. Our thoughts go out to our Ohana in Pahoa.


笹本正明
@海外ロングステイ相談室
http://hawaii-consultant.com/  

溶岩7.jpg



posted by 海外ロングステイ相談室 at 11:31 | ホノルル ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○海外ロングステイ相談室から