東京へ戻ってきた。
息苦しいほどに熱い、、。
まとわりつくほどに苦しい。
でも、今年のハワイ島も相当に暑かった。
記録的な暑さだった。
この夏の最高気温は更新レコードとなって、おまけにハワイらしい快適な貿易風がまったく吹かないそういう夏だった。
お陰で、電気屋では扇風機やエアコンが大売れ、季節外れの雪がマウナケアに降り、そういう今年の異常気象のハワイの夏だった。
いや、いや、夏はまだまだ終わらない。
僕が帰国して、今度は立て続けにハリケーンがやってきた。
ハマクアやヒロへ高波と大雨を降らせていった。
去年の教訓を生かし、郡役所で事前にあちこち大木を切っていたから、大事にはならなかったようだけど、やはり電気は消えた。
異常気象、、。
もちろんそうだろう。
世界的な異常気象、そしてこれがもう何年も続いているから、もしかするとこれはもう普通なのかもしれない。気候そのものが変わったのかもしれない。
だとしたら、適応していかねばならない。
慣れていかねばならない。
嘆くより、、
工夫して、楽しみを見いだしていく方が、良い。
隣人たちと協力し合って、助け合って、(不謹慎かもしれないけど)そういうのは結構楽しかったりもする。
サバイバル、は楽しいのだ。
知らない経験は、楽しいのだ。
そういう時の人との出会いは、特別楽しいのだ。
今回も滞在したハワイ島の東側のパホアの町。
この町の海側にある分譲地。
(でも分譲地という和訳は、そこの実際の景色からすると、知らない人にはすごい誤解を生んでしまうような気もするけど、他に訳がないから仕方ない。あくまでそこは売買可能な不動産があるという意味の分譲地で、日本でいう区画整備されたインフラ完備の整地済みの、ノボリの立った分譲地ということではまったくありません、誤解なく。)
ともかくこの分譲地には日本人の区画所有者がやたら多いのです。
この地域全体をプナ地区と呼ぶのですが(ヒロ市から車で南に30分ほどの地区)、そしてこのプナ地区の中にパホアやケアアウ、カーチスタウン、マウンテンヴューなどの町があって、その区々に例えばファーンエーカー、ハワイアンエーカー、ハワイアンパラダイスパーク、アイナロア、ハワイアンショアーズなどと呼ばれている分譲地(?)があって、その土地区画を多くの日本人が所有しているという、不思議な地区がここです。
しかも当の本人である所有者は、自身の区画を、いやハワイ島へさえ来たことがないという、不思議な現象。
だからなのか、やはり今回も、このハリケーンから地域を守るために住民たちが必死で高い木々を伐採しようとしているのに、片や、何年も何十年も野ざらしの大木が生い茂るジャングルの土地区画がたくさんある、所有地を見たこともない遠くの日本人によって何年も所有し続けられているだろう土地をたくさん見かけました。
そもそも「気付住所」が一番の悪影響なんだと思います。
所有者が真実を知ることが無い、気付住所というものが一番の原因なんだと思います。
ハワイ島に不動産を持つようになると、この島の管轄役所であるハワイ郡役所へ所有者の連絡先住所を届けます。
これは固定資産税の請求書が送られてきたり、あともちろん万一の苦情(木々のこと、あるいは不法投棄など)が所有者へ、区画の責任者へ届けられるという、連絡先です。
でも日本在住の日本人所有者の多くが届け出ている住所は、例えば、「C/o ○○株式会社、愛知県名古屋市、、、」というものが多く、つまり直接所有者本人宛ではなく、日本のどこか、管理会社?のような先を気付住所としているのです。
なぜですか?
英語だから、ですか?
それならまず全てを自身が受取り、そして読めない手紙だけをその管理会社(?)というところに、その都度訳してもらえばいいではないですか。
何も全ての情報が届く先を、自分にでなく、他人へしなくてもいいではないですか。
ハワイから届く手紙には、実際に必要なものもあればゴミみたいなのもあります。
でもそれをゴミかどうか決めるのは、本来は本人のはずです。
管理会社(?)にゴミか必要かを決めてもらうのは、なぜでしょう?
もしかするとあなたにとって有益な情報の手紙でも、その管理会社(?)にとり不利益な手紙はゴミとして捨てられているかもしれないのですよ。(例えばその管理会社からするとあなたに知られたくない情報が書いてある手紙とか)
どうか自分の選択する権利を、他人に預けないようにしてください。
セカンドオピニオンを持つ権利を普通のこととしてください。
その管理会社(?)はいったい普段あなたのハワイ島不動産のために何をしてくれていますか?
管理(?)って、いったい何をしているのですか?
そこはハワイ島プナ地区、ジャングルの地域です。
行かれたことも無いまま、何十年も所有し続けている所有者の皆さんからすると、きっと想像もしにくいほどの、ジャングルです。
草木が生い茂る、、、という言葉ではとても表現できません。
ただの土地の場合、整地するまで土地の形状すら分からないくらいにそこはジャングルなのです。
論より証拠、百聞は一見に如かず、
どうか一度は訪れてみて下さい。
自身が何十年と所有し続けている土地区画をその目で見て下さい。
そして周辺状況も合わせてみて下さい。
きっと、あなたは混乱することでしょう。
そして、何をか、冷静になるために、今度は自身を慰める理由をいくつか必死で探すことでしょう。
でも直感は知っているはずです。気がついていたはずです。
ただそこにたどり着くまでがあまりに長い年月だったから、何より信じてたものが壊れた気がしたから、ただただショックでしょう。
気持ちはよくわかります。
だったら尚のこと、早くそこへたどり着くべきです。
それに気づくのが早ければ早いほど、その後の動きも違ってきます。
時効前なら、その管理会社(?)兼販売会社を訴えることもできたでしょう。
その会社が倒産する前なら、あるいはいくばくかのお金も取り戻すこともできたでしょう。
何十年と過ぎ、ようやく今気がついた、、、このショックは大きいです。大き過ぎます。
そして今ようやくに知ります、購入した金額と実際の金額との余りの大きな差に。
いえ、、
本当はうすうす気がついていたのかもしれません。
だって毎年支払っている固定資産税はあまりに安かったのですから、、。
だから本当はその固定資産税に比例した場所なのでは、、と。
でもそれを認めてしまうわけにはいかなかったことでしょう。
ショックが大き過ぎますから。
購入した金額と実際の金額との差額を取り戻す方法はたった一つしかありません。
それは購入したその会社から取り戻すことです。
だとすれば早いに越したことありません。
倒産でもされれば、やっかいです。
「裁判」なんて、、、そんなこと、、。
ではその場合は、現実を受け入れるしかありません。
まっとうな市場でまっとうに売れる金額で売るだけです。
それでは安すぎる、、、
では結論はまた先へ持ち越し、ですか?
そしてまた更なる固定資産税や分譲地の割符金を支払い続けるのですか?
あなたにつけ込む輩はまだまだいます。今尚います。
さも高く売れるよ、と喜ばせておいて、様々な名目で前金ばかりを請求してきて、でも一向に売れることがない、、そういう手口とか。
もちろんそういう輩は論外ですが、しかし普通の業者であっても、皆が皆あなたのプナの土地を売るために懸命に動いてくれる訳では、残念ながらありません。
そもそもプナの土地というのは、現地でも実際に安い部類の不動産です。
早々右から左へ動くほどの需要の高い不動産ともいえません。
売り出しはする、でもそれ以上のことはなかなかできない、それが現実です。
ましてや、プナの不動産を、例えば日本語が通じるからとコナやホノルルの業者へ頼んだとしたら、彼らは区画写真を撮るためにわざわざ何時間もかけて、不案内のプナへやってくることになります(それでももし来るなら非常に良い業者です)。そのガソリン代はもちろん業者持ちです。
何度も何度も来れません。
ましてや、昨年のあの溶岩流のことがあります。
奇跡的に三度、130号線への乗り上げはぎりぎりで回避されました。
そして今街は元通りです。活況すら感じます。
不動産市場も再開です。動いています。
特に家は、ヒロ市などと比べて相当に安いので、購入者はそれなりにいます。
でも土地に関してはかなり厳しいです。
もともとジャングルで整地や造成にお金も手間も相当にかかる地域であることに加えて、郊外であることで、ヒロ市内での建築などに比べても(人や資材の輸送など)コストが割高となることもあり、いくら安い土地とはいえ、わざわざこの地で一から新築を、、と考える人は少ないのです。
でも、購入したからにはあなたにもいつか売却の時は必ず訪れます。
あなたに訪れない場合には、あなたのお子さんにそのバトンが渡されます。
財産を受け取るということは、つまり所有者責任と義務も同時にということです。
ならば、いっそ放置していますか?
でもその前にどうか一度は見てみて下さい。
一度は現実の実際のあなたの所有地を見てみて下さい。
あなたには、あなたの所有地がどういう状態にあるのか、知る義務があります。
知って、そしてそこに日々暮らしているご近所さんたちへ、その環境保持の責任もあるはずです。
土地ですから、しかもプナの土地ですから、ジャングルですから、生き物ですから。
証券を保有し続けているのとは訳が違うのです。
あなたの区画からの木々のせいで、隣の家の雨樋を壊すことも日常的にあり得ることなのです。
あなたの区画のアルビジアのせいで、周辺地域へその種が巻き散らかされたということもあるのです。
あなたにはまず何より、自身の区画がどういう状況なのか、それを知る義務があります。
行ってみるべきです。
売るとか放置とか、それはあなただけの都合です。
あなたは間違いなく被害者でした。
そして更なる被害者とはもうなって欲しくはありません。
だからそのためにも、まずその第一歩として、情報は全て自身へ、管理会社もあくまで選択肢の一つとすることです。
住所を自分の住所へとまず変更することです。
その後もし分からないことがあれば、もちろん私へでも構いません、何でも訊いて下さい。
私も、たくさんあるあなたの選択肢の一つですから。
そして、現地へ行きたい、そういうことも、どうかお気軽にご相談下さい。
一度、1週間でも、あるいはいっそ1ヶ月でも、現地へ滞在してみることです。
きっとその後はまったく違う考えとなっているはずです。
先送りだけはしないで下さい。
あなたには遠い海の向こうに、日々そこで生活している隣人たちがいるということをどうか忘れないで下さい。
被害者であったあなたが、思いがけず加害者になっていた、、そういうのだけは、どうか回避して下さい。
私でよければ、まずは何でも訊いて下さい。