2011年08月24日

ハワイ島プナの田舎でホームステイ&短期留学(後編)

前回までのあらすじはこちらをクリック→ハワイ島プナの田舎でホームステイ&短期留学・前編  


g 004.jpg haas 002.jpg

さて、日本のお母さんへ向けて、ハワイ島プナでの彼の毎日の生活について少しレポートしましょう。
 


彼は今チャータースクールの先生宅にホームステイしながら、学校に通っています。

ホームステイ先は、日本人のお母さん、アメリカ人のお父さん、ハワイ大学へ通うハーフの息子さんの三人家族、そして犬が2匹です。
 



まず最初の3日は、チャータースクールで日本語を教えているお母さんのクラスに同行します。

学校の雰囲気や、何より異国の空気感に馴染むためでもあります。
 

初日の朝にはこのクラスの生徒たちが日本語の授業を返上し、彼の為に英語の発音を頭が痛くなるほど教授してくれました(笑)。たとえばカードゲームを利用してとか、楽しそうにやっていたようで、そして彼自身一生懸命発音していたのでその効果も、何よりそうやって彼をこの学校に歓迎してくれたのでしょう。


DSCN7309_1802.jpg


その日の午後は、夏休みを利用して遊びに来ていた息子さんの友達がサンフランシスコに戻るので、その子のお別れパーティーがありました。

近所の日本人も含めて60人のビッグパーティーでしたので、来たばかりの彼はとてもはずかしそうで、最初は居場所も無く少し戸惑っていましたが、そのうち小さなハーフの子供たちがじゃれつき、そして自ら率先して遊んであげたりと、すっかりお兄さん気分のようでした。


パーティーが終わり、今晩は息子さんの友達が泊まりに来るので、同世代の3人で英語の会話の勉強も弾む事でしょうね。   


DSCN7313_1806.jpg

3日が経ち、1週間が過ぎるころから、ハワイでの彼の生活、活動、勉強も、だいぶ慣れて来たようです。


ハワイが眠いからなのか、それとも元々からなのか(笑)、どうやら彼には睡眠時間が10時間必要なようです。

だからお母さんは朝は7時前には起こして8時前には学校へ行きますので、授業が終る2時以降、帰宅後は1時間半くらいは時々昼寝をしています。

想像できます。

頭の中が相当にくたびれるのでしょう。


一日中の英語の環境で、尚且つ生まれて初めての外国で、ずっとアメリカ人ばかりの中にまじり、そして分からない英語を何時間も聞いていなければならないストレスは、、、、、、、

こういうのはやはりそれを経験した人にしか分からないものですが、相当に頭がくたくたに疲れ、普段使わない筋肉を動かし口角が痛くなってきます。

2時に帰ってくるとかなり精神的にも疲れているはずです。
  



DSCN7316_1809.jpg

彼の英語のスキルですが、yes I do. I can 〜. May I 〜. などの初歩的な簡単な表現も、言えませんし、読めません。

おそらく中学の早いうちから、英語の授業は、実質受けていなかったのでしょう。
 


夕食後アメリカ人のお父さんが毎晩ラナイで彼に発音を教えています。

繰り返し繰り返し初歩的なことの反復です。

ただ、彼の良いところは、教えると素直に何度も自ら繰り返し発音していることです。

普通の日本人は
年齢が増してくると恥ずかしさが先に立ち、特に人前で発音する事自体を恥ずかしがるのですが、彼の場合は違います。

これは外国語を勉強するにあたってすばらしい才能なので、なので彼の場合は時間さえかければフルエントリーになれると思います。

しかも覚えた単語の彼の発音はとてもきれいなのです。
   


IMGP1076.jpg

2週間が過ぎた頃、今度は中学生のクラスに参加してもらい、午後は一緒にバスケットボールなどゲームをしています。

友達も出来たようです。

ずいぶん話しかけられているようですが、そして分からないなりに返事はしなければならないので頑張っているようです。

彼に一番必要なのは座っての勉強ではなく、実践を通して身体で覚えていくことですね。

とても効果が現れていると思います。

特に彼はバスケットボールがうまいので、周りが注目して、それも功を奏しているようです。  


 CA09ZCG5.jpg


夕食の後は相変わらず毎晩お父さんとラナイで英語でのゲームを一緒にしています。

Go Fish!
Do you have a 1?
Yes I do .     
No I don't.
Go Fish!
Thank you.
You are welcome. 

こういうのを繰り返し行う事によってセンテンスを覚え、スムーズに発音出来るようになるためのカードゲームです。 


他には、「Rummy 500」というアメリカのカードゲームですが、これは集中力と洞察力を養い、数字の計算も素早く行います。

これもやはり夕食の後必ずします。

やり方も複雑なのですが、彼はすぐに覚えて大変興味を示しました。

こういうのもやはり、勉強として強要されるのではなく、遊びとしてとらえる事ができるので効果的かもしれません。

ちなみにお母さんの持っている日本語クラスでも、アメリカ人の生徒相手に歌やゲームをベースにまずはおしゃべりすることから入っていくようです。
またこれは
余談ではありますが、アメリカに渡り初めて使える英語を覚えたこのお母さんや僕のような人間からみると、やはり日本の英語教育は未だに違和感を覚えます。

昔と違い今は先生もアメリカ人を雇う学校が増えてはいますが、理屈っぽい、難しい、グラマーを先に教えるので、どうしても生徒は英語に対してとっつきにくくなってしまいますね。

英語はコミニケーションそのものが一番の楽しみでもあり目的なのだと思うのですが、理屈から入ると相手不在の座学の学問になってしまいがちです。
本当にどうにかならないのかと思ったりもします。
  


DSCN7317_1810.jpg


3週間が経ち、この辺でお母さんは意欲的なチャレンジを始めたようです。

彼が日本へ帰って、今の学校で居眠りばかりしないで自分から授業を聴く態度をつけるためには、、、、そしてやはり高校は卒業したほうがいい、、、のか、、、、どうか、彼自身がどう考えるか、、、、。

まずは彼自身でなぜ勉強しなければいけないのかを自覚してもらわなければ、今どんなことを強要したところで所詮無駄かもしれません。

親が説明しても誰が説得しても無駄です。

須らく本人次第です。
 


今幸い、ハワイ島プナの田舎で、彼にとっては初めての海外生活を、親御さんから離れた初めての1ヶ月もの長期生活を送っています。

しかもここでは日本から来た日本人ばかりの英語学校とかいうのではなく、一般の普通のハワイの学校に通い現地の生徒たちと一緒に授業を受け、チャータースクールならではの個性的なプログラムを共にこなし、自給自足の農作業もしてみたり、カヌー漕ぎをしてみたり、くたくたになるまで頭を使い、身振り手振りで必死に気持ちを伝え、、、、、そういう今までに無い環境と境遇により、、、、彼が自身で何かを気づいていってくれるように仕向けていければと、、今お母さんはチャレンジ中です。
  


彼には将来があります。

何やら目的もあるようです。

やはりそれに向かって考えてほしいと思います。

でもたとえその目的が
途中で、過程で、別のものへと変わってもそれはそれでいいのです。

人間ですから、当然変化します。変わります。ましてや若い彼のこと、どんどん変っていくでしょう。
それはすばらしいことです。


ともかく自分の将来を自分の責任で考えて進んでほしいと思うだけです。  



 DSCN7330_1823.jpg


残り1週間となったハワイ島プナでの生活、、、、、夕食後のお父さんとのレッスンは、そのころには毎日1時間半ほどみっちり継続して勉強するようになっているようです。

日中の生活の中での英語の勉強と、そして毎晩のラナイで座ってのホワイトボードの前でのノートを取りながらのレッスンです。

特に発音についてを、アメリカ人のお父さんから、基本を繰り返し、ある程度法則を身をもって覚えるように頑張っています。

日本人に苦手なR,L.ER,V,THの発音、、、彼はとてもきれいに発音できています。
  


学校が休みの日には、お父さんと息子さんと、ハワイ島の大自然に触れて過ごします。

溶岩台地(Kaimu blacksand beach)を歩いたときには、彼は「すごい!すごい!感動した!」の連発でした。

きっと、これは皆に気を使ってのものではなく、本心からの驚きだったと思います。(笑)
  




 DSCN7474_1967.jpg


彼のほうからもっと英語の勉強をしたいと申し出がありました。

思った以上に意欲を感じます。

お父さんにも多くの質問をしています。とてもいい傾向です。

録音をしてその様子を日本のお母さんへも届けたいくらいです。

彼はきっと発音巧くなりますよ。

そしてもう少し英語のスペルが読めるようになればしめたものです。
  



CA9YB0Z5.jpg

この1ヶ月の
スケジュールは、月曜日から木曜日までが学校です。

最初の1週間だけ時々お母さんが見てくれたり、お母さんの日本語の授業に混じったりしていましたが、慣れてきたらあとは一人で過ごしてもらっています。

なんとか自分で頑張ってもらっています。



CAZQ6EXS.jpg

見ていると2週目辺りから、黒人の女の子がランチの時間に必ずやって来て話しかけてくるようです。
ちなみに昼食は校内ならどこで食べても構いませんのでみんな自由にしています。
 

何色が好き?とかそういう他愛も無い会話のようですが、でもそんなやり取りこそが大事ですね。

分からないなりに聞き取ろうとする集中力が、必然の中で求められます(笑)。
 

   



DSCN7591_2075.jpg

1ヶ月が経ちました。

たった今彼を乗せた飛行機がヒロの空港から出発しました。

ホノルルでの乗り継ぎに関しては、来るときとは違い今度は一人でも大丈夫だと言っていたので、そうさせることにしました。
迷ったら迷ったで、今の彼なら何か方法を考えるでしょうし、、、。


長いようで短かった1ヶ月でした。

彼をお預かりした以上は、やはりけがと病気だけは細心の注意を心がけていました。
でも幸い杞憂のまま無事過ごせました。しいていえば最終日にコナのビーチで遊んだ日にサンスクリーンを塗り忘れたところがあったらしく、赤くはなっていましたが、、。

DSCN7600_2084.jpg

お母さん、お父さん、息子さん、そして関わってくれた人たち全員の目から見て、彼は明らかに成長してくれたと思います。

日本人の居ない環境の中、一般のハワイの、しかもこのハワイ島プナという、大自然の田舎の学校で一人で学校のクラスにもアテンドしサバイブし、英語はもちろんまだまだですが、それなりに逞しくとけ込んでいたようです。

その写真も撮りたかったのですが、我々はそこにいない方がいいと思いましたので残念ながら進歩のほどは写せませんでした。


でも英語で分からない事があるとすぐに家に帰って来てお父さんや息子さんへ質問したり、その取り組み方は実に素直で前向きでした。

彼の将来への目的のこと、そしてそのことに向かって、今からしなくては行けない事、アメリカで生活する事の大変さ、現実はこうだ、という話を散々お母さん、息子さんと交えていたようなので、本人は耳が痛くなっていた事でしょう(笑)

DSCN7601_2085.jpg


日本の高校での、現在の彼の状態などのことについても、お母さんはじっくり話を聞いていて、そしてその度に真摯に感想や思いや考えを彼に伝えていました。
 


帰ってから日本での彼の周りにいる友達たちと会うと彼自身多少の違和感を覚えるかもしれません。

彼自身このハワイでの経験を経て明らかに今後の考え方に変化が出てくるのだろうと思います。

また
今回の経験や経験で感じたことは、周りの友人たちに伝えても理解してもらえるか疑問です。

うらやましがられるか、批判されるか、そういうことになるのでは、、、と想像します。



でもハワイ島プナで得た、彼が経験したこと感じたことは、間違いなく自分の宝であり、そしてそれは彼自身の次へのステップへつながり、何よりも全ては今後の自分が決める事だということを、ここハワイ島プナで彼と関わった人たち、そして今回のチャンスを与えてくれた日本のお母さんは理解しています。

何より今までのように、ただ高校へ行って、そして昼寝だけして帰ってくる毎日に何の意味があるのか、周りの彼と同じような友達たちと、同じように「まあいいさ」と思いながらただ毎日をやり過ごしていていいものなのか、、、。


一人になることを恐れないように。

君はたった一人でりっぱにこの言葉も通じないこの異国の地で十分時を楽しめたのですよ。

それを忘れないように。



英語のレッスンも自分から積極的に本当に良く頑張っていましたね。

夕食中など家族と毎日会話であふれていましたね。

こちらに来て急に生野菜に目覚めたらしく、地場のベジタブルスティックと自家製ディップはとても気に入ったようで毎回食卓に登場していましたね。

あと朝食ではハワイ島でしか食べれないホワイトパイナップルを始め、パパイヤなどフルーツが主体でしたが、日本では朝食は食べないと言っていましたので気を使って無理に食べてくれていましたね(笑)。

でも牛肉のステーキの時は、やはり若者、それは見事な食べっぷりでしたね。


DSCN7229_1722.jpg

17歳という年齢はとても微妙ですね。

こちらのお母さんの場合はご主人がアメリカ人なので、割と育児も積極的だったので良かったようですが、でも仕事でお父さんが遠隔地へ駐在となり丸一年帰って来れなかった時には、やはりストレスの毎日だったようです。

ですので日本の彼のお母さんが抱えている状況を想像すると皆頭が下がります。

本当にご苦労なさっていると思います。
 


日々のこと日常のことなので、時々彼なりにお母さんにも不満は抱えてしまうようですが、でも同時にお母様の大変さは彼はよく分かっています。
彼はお母さんを愛していますから。




今回の経験は彼にとり、きっと糧になったと思います。
もちろん自分では巧く感情も表現出来ませんし、まだまだ指針も定かではないと思います。

そもそもたった1ヶ月の旅で、しかもこの年齢で悟りを開くとも思えませんしね(笑)


でも、何かが確実に彼の中で変わったと思います。

どうか今後の彼をゆっくりゆっくり見守ってあげてください。

彼は素直でとてもいい子です。




DSCN7236_1729.jpg 


今回のケースは、不登校になっている日本の高校生がアメリカの大学へ行こうかと考えている、、、、そういう相談から、全てが始まっています。

正直
アメリカの大学へ行くための道筋についてはそんなに難しいものではありません。

やることは決まっています。レベルのあったESLの学校を探し、ビザを取得し、、、、事務的にことは進みます。


でも現実には、実際に渡ってから、続けていくことは、それほど簡単なことではありません。

言葉の違う場所へ文化の違う場所へ、しかも始めての体験として行くのです。

事前に現実を体験したり確かめることなく、全てを完璧に決めすぎて、そしていざ行ってみて、、、、あれっ、、、、何か違う、、、、と感じたら、、、、そしてやがてストレスに耐え切れず、、、、、結果不一致で帰国では、本人があまりにかわいそうだし、そして現実には親御さんの出費だって相当なものとなり、誰にとっても不幸な結果となります。
 

HAAS-023.jpg 

実は
アメリカの大学は日本と違いトランスファーが比較的一般的に行われます。

つまり日本では東京大学に入学したらほぼ100%東京大学を卒業するでしょうが、あちらではそうとは限りません。

例えばあちらではA大学である単位を取ったら、今度は別の単位をB大学へトランスファーしてとるということは決して珍しいことではありません。

東海岸にあるC大学に入学後、途中で物理学に目覚め西海岸のスタンフォード大学へトランスファーということもあるし、、、、途中で一度社会人になってから改めて必要な単位を取るために、どこかの大学へ、、、というのもとても自然なことです。


haas 004.jpg

そもそも18歳で人生を決めることは難しいのです。

ある日突然やりたいことができることもあるし、突然そのやりたかったことが嫌になることもあるのです。


そういうときにトランスファーという制度は、いい意味でとても人間的です。
 



日本からの学生のほとんどは始めはESLへ行くことになるのでしょうから、だから本当は初めからそうそう気負わずに、例えばハワイで、例えばLAで、まずはESLのことだけ考えて、その次のことはその先が見えてきて具体的にしていってもいいのかもと思います。 



CA0KEQKO.jpg

ただ今回のケースはそれ以前のことだと思いました。

日本で不登校になっている高校生、海外経験はもちろんないし、今現在の具体的な目標も失っている、、、それなのに大学はアメリカで、、、。

そういうのはきっと性急過ぎます。



ですからその前に実地トライアルです。

初めてですから、まずお勧めなのは、日本人のほとんどいない地へ、尚且つとても安全で、とても友好的な人ばかりの地へ、常夏の楽園へ、自然溢れる地へ、、、、、しかもそこではおざなりの英語学校とかではなく、本当に現地の普通の生徒向けの、そしてチャータースクールという特別なプログラムを持った一般のハワイの学校へ、そこで普通の生徒に混じり、皆と同じ勉強をしチャータースクールならではの体を使った作業もし、そしてそこの先生の家にホームステイ、、、、。
 

そんな体験をまずは、、、、と思いました。 


DSCN7243_1736.jpg


さて彼が帰国します。
 

もちろんこれからが本当の始まりです。   



マハロ
笹本正明
海外ロングステイ相談室  



posted by 海外ロングステイ相談室 at 13:40 | ホノルル ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○留学
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック