2013年09月12日

12回目の9月11日<前篇>

7月に発表された「ハワイの日系スーパーマーケットの、同じく日本食を扱う会員制スーパーマーケットの買収」について、その後をずっと興味深くウエブ新聞やらSNSやらブログやらで様々な情報や感想を読んでいる。


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このハワイの日系スーパーマーケットというのは、日本中でおなじみの大型ディスカウントマーケットのことで、かつてホノルル市の同場所で営業中だった日系スーパーマッーケットのDを買収し2006年からハワイへ進出していた。
(そういえばこの場所はDの前はHという日系スーパーマーケットだったわけで、つまりこの場所は昔から買い物客にとっては名前こそ違えどずっとそこは日本食材等を買うためのスーパーのある場所だったということには何の変わりもない。)


対して今回買収される側の日系の会員制スーパーマーケットというのは、西日本を拠点とする貿易商社からはじまり、1965年にハワイへ進出し、そしてその後は加州へ発展し、現在ではLAを中心に加州に10店舗、そしてハワイには2店舗展開している老舗の日系会員制スーパーマーケットのことだ。


その老舗の米国法人が今世界進出を計画実行中のこの大型ディスカウントマーケットに9月末日をもって買収される。


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尚買収する側の担当者によると「会員制スーパーマーケット側の社員の人事や雇用を含め、経営内容をすぐに変える計画は今のところない」と話しているそうだけど、もちろんそうだろう、すぐにはない、当然だ。

そしてそれは、すぐにはしないが、その時が来たら、買収する側の計画案に基づき変更がされていくということだ。

そうでなくては買収する意味はない。
 


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実はこの会員制スーパーマーケットに勤める社員の中にはかなりの数の日本からの人がいる。

米国法人としての同社がわざわざ日本で募集広告を出し採用した、つまりビザを発行してわざわざ採用した社員が多く働いている、ここはそういうスーパーマーケットだ。


とすれば余計に今回の買収により、今後のことを様々に考える必要のある社員もまた少なくない、ということだろう。 

そのことについてをついつい一番最初に考えてしまう。


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周知のように米国の労働ビザには幾種類かあり、スポンサー(雇用主)がいる限り、更新にほぼ制限がないビザもあれば、更新の回数に制限があるビザもある。

しかしどういう種類の労働ビザであれ、それは非移民ビザであることには変わりなく、つまり移民ビザであるいわゆるグリーンカードのようにそもそも雇用主に左右されずに米国内で自由に職に就くことのできるそれを持たない限り、会社を辞めるということはイコール帰国することを意味するのも、これは海外で働いている人の現実なのだ。


帰国したくなければ、新たにビザをサポートしてくれる雇用主を探すか、あるいはそれまでは石にかじりついても辞めないことだ。


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グリーンカードを取得するためには、実は雇用主からのサポートも不可欠だ。

グリーンカードを取得後にいきなり失業し、すわ米国の失業保険をかすめ取られては、そもそもグリーンカードを発行する米国側のメリットはない。

つまりグリーンカードはあくまで、米国に対して有意義な人に対して、メリットをもたらす人に対して発行されるので、なので、最低限取得後のその人について保障をしてくれる人や法人が必要となる。

それは多くの場合、今労働ビザを発行してもらい働いているその会社がスポンサーとなり、つまりグリーンカード取得後もその人を継続して雇用しますよ、という保証をしてもらうことが必要となる。

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グリーンカードを取得するということは、つまりその後はその会社を離職しても米国内にとどまれることでもある。

そして再就職にあたっては当然新たなビザの取得は不要となる。

つまり自由に働く場所を選べるということになる。

でもこのことはつまり、わざわざグリーンカードを取得させるために保証人やスポンサーにまでなってあげて、でもその後もし即辞められでもしたら、、、つまりグリーンカードを従業員にとらせることには本来雇用主にはメリットは何もない、逆にデメリットの方が多いことなのだ。(手間暇や責任が増える分デメリットは逆に多い)


労働ビザで働く社員にとり、辞めることは即帰国である以上、社員はたいていのことに我慢して働くだろう。

本来はこのままにしておくほうが雇用主にとり合理的なはずだ。

しかし、それでも多くの雇用主は、このデメリットを敢えてしてくれる。


それはきっと何十年前の自分もしてもらったことだから。

海を渡り覚悟をもって異国で必死に生き抜いている同胞の後輩へ、やはりそれはやらずにはいられない。

それと同時に、先輩はきちんと見てくれている。

その後輩が、この国で本当に生きていけるのかどうかを。

その覚悟を感じ取って、だからこそ敢えてデメリットを承知でサポートしてくれるのだ。



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今回買収されたこの会員制スーパーマーケットでも、多くの従業員たちがグリーンカードを申請中で、その後の未来をそれぞれにきっと夢見ているだろう。

おそらく今現在申請中の従業員のそれは買収する会社がスポンサーを引き継ぐのだろうけど(是非そうあって欲しい)、問題はまだ申請していない従業員たち。

きっと今回の件を受け、早晩帰国を考えなくてはならなくなる従業員もいることだろう。
 

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ビザというのは異国で暮らす人にとり非常に大きな問題だ。


米国の場合、非移民ビザである労働ビザはあくまで入口だ。

この国である一定期間一定会社で働くことを許可されたにすぎない、いわば帰国することを前提として発行されたこれはそういうビザなのだ。

だから労働ビザは非移民ビザなのだ。

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しかし永住権(グリーンカード)は違う。

これは米国で住むためのビザ。

だから移民ビザなのだ。


住むためにはお金が必要、だから働くことに制限はないし(米国の場合永住権では一部公務員等にはなれないけど)、そして当然義務としての米国への毎年の納税も伴う。

そもそも目的が違うのだ。 


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さて今回の買収劇を経て、「いやいや、何があっても帰りたくない、このまま住みつくための道をこれからか必死で探してみせる」、あるいは、「良い機会だ。これも何かの運命だ、日本へ帰るか」、と大きな決断を下す従業員もいることだろう。 


こういうことは、ある。

ある日突然、自分の力の及ばないところで、決められたこと、決まったこと、起こったこと、起こってしまったこと、そういうことによりある日突然人生の岐路に立たされることは、ある。

それは何も異国に住む人に限ったことではない。
 


ただ個人的に、僕自身が長く住んだ米国でかつてそういう岐路に立ち、その後帰国したという経験を持つだけに、ついつい彼らのことを過度に想像してしまう。 


何しろ、長く異国で生活していると、その国での生活習慣に慣れていけばいくほど、帰国したときの反動は大きく、母国なのに生きにくく、そして苦しい。

まして他人は、外国人の異国でのカルチャーショックということは比較的理解してくれるだろうけど、帰国者のなる浦島太郎感というのはなかなか想像しにくいだろう。

だからついつい玉手箱を開けたい誘惑に駆られてしまう。


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いたいなら、何が何でもいること。

方法は必ずあるから。

頭では探せなくても、PCでは見つけなくても。

動けば、声かければ、勇気を出せば、必ず方法はあるから。 


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岐路はこれからもあるから、その時には、こうした方が良い、ではなく、こうしたい、の声を素直に感じることだ。


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自身のことを少し語らせてもらうと、僕自身今から10年前に米国でそういう岐路に立たされた。


そして約10年暮らした米国から帰国することを選択した。
 


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そして実は今から5年前にも、選択を迫られることがあった。


僕は今から10年前に帰国して、間もなくハワイ不動産関連の会社に職を得て、その後同種の会社へ転じて、最終的に今個人でハワイロングステイに関わる多種多彩なよろず請負の仕事をしているわけですが、、、、、、しかし今現在の姿は、独立するために前に務めていた会社を辞めた結果ということでは全くなく、会社を辞めたのはもっと別の理由で、それは全くに発展的な希望に満ちたものでなく、その真逆に、、、つまり簡単に言うとうんざりして辞めたのが本当で、当時の責任者とはさんざんやり合って、その結果の判断として辞めたのだ。
だから今しているこの仕事は、僕の中では以前の会社での仕事とまったく延長線では結ばれてはいない。まったくの別モノという意識しかない。

ともかく5年前、僕は以前勤めていた会社を辞めた。

そしてその時にまず考えたのは、もう一度米国へ戻るという選択肢についてだった。

米国の会社に就職し、もう一度米国へ戻る、これをまず考え、さっそく求職をはじめた。

結果1社面接の案内を受け取った。


そしてその米国法人こそが、冒頭の今回買収された側の会員制スーパーマーケットだった。


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書類選考をパスした後、ホノルルにて副社長による面接を受け、その後二次面接は東京でわざわざLAから社長が来日しての面接で、幸いそれらを全てパスし、最終的には研修を兼ねてLAの本社へ2週間の体験入社という連絡をもらい、僕は久しぶりのLAへ飛んだ。   


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長くなりそうなのでこの続きはまた明日以降にします。

アロハ

笹本正明
@海外ロングステイ相談室
http://hawaii-consultant.com/  


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posted by 海外ロングステイ相談室 at 12:24 | ホノルル ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○あの人のきっかけ
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