2014年08月11日

プナへ「イセール」が上陸した日(前篇)

日本でも今台風が上陸中ですが、一昨日ハワイ島へ上陸した(ハリケーンから上陸寸前で熱帯低気圧に変わるも)「イセール」が、特に島の南東側の地域に甚大な被害を与えました。


このブログでもおなじみの島南東部の「プナ」地区(ハワイアンショアーズやハワイアンパラダイスパークなどの分譲地がある地区)はその被害を最も大きく受けた地区の一つで、アルビジアなどの巨木はなぎ倒され道路を遮断したり、大雨や水浸し、冠水などの被害があちこちでありました。


イセール通過後、結果このプナ地区の多くの地域では、ネットも電話も不通となり、そして停電や断水とライフラインが遮断されてしまい、その復旧まで1週間はかかってしまうということです。


何とも、、、です。



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その「プナ」の地。

この地はこのブログでも何度となく話しているように、昔からとても日本人にはおなじみの地です。


実は、ワイキキよりも、ホノルル市内よりも、あるいは同じハワイ島のカイルアコナよりも、ずっと昔から一番多くの日本人により土地区画を購入されてきた地なのです。


それなのに、このプナの地は、ほぼまったくに知られていません。


何しろ、当の土地区画の所有者でさえ、自身の土地区画が、ここがプナ地区にあると認識すらしていない人も多いのです。


そしてどうしてなのか、自分は「ヒロ市に土地を持っている」と、そう30年以上もそう信じていたりするのです。


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ここはプナ。


ヒロ市の南に位置するディストリック(地区)で、ケアアウとかカーチスタウンとかマウンテンヴューとかパホアとかカポホとかカラパナなどの町や村の集合体の地域です。


気候で言えば、ヒロ市とは多少様変わりして、ここプナ地区はジャングルの地でもあり、あるいはラバの地としても知られている、そういう場所です。



自分の土地区画がそういうプナ地区の○○村に△△町の分譲地にあるのに、でも当の所有者本人は、その肝心の自分の土地区画がある○○村の名前も、その位置も場所も知らない。


それなのにハワイ州で一番日本人所有者が多いという、、、


しかもその所有者のほとんどが土地区画の所有者であるという、、、、



まこと不思議な、、、珍しい地区です。


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そういう「プナ地区」の△△町の□□分譲地に土地区画を購入し、でも何故か家を建てるでもなく、農業をするでもなく、ただただ30年間以上もただただずっと所有し続けていている日本在住のハワイ不在地主の多い、、、、ここはそういう不思議なプナ地区。


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日本人土地所有者は30年以上も、その間ただただ固定資産税を納め、分譲地(サブディビジョン)の組合費(アソシエーションフィー)もしくは道路補修費(ロードメインテナンスフェィー)を納め、しかし自身の区画を訪れたことすら無い、あるいは訪れたのは20年前の一度きりだけという、、、、、そういう不思議な日本にいるプナ地区の日本在住の土地区画所有者の人たち、、、、。



「なぜ?」

ハワイ島に住むロコは当然そう思います。


「何のために?」


「何をしたいのだろう?」


皆不思議でならないのです。



だって例えばこの地が、西側のサウスコハラとかそういう地域での土地所有者なら、それはすぐにわかります、「投資でしょ。」と。


でもここはプナの地です。「投資」という言葉がおよそハワイ島一似合わない地域ですから、、、。

しかも箱モノはなく、ただの「生土地」のみの、原生林生い茂るジャングル区画の所有ですから、、。



ましてや、年中売り出しの土地区画がMLS市場に大量に掲示されていて、つまりいつでも誰でもが格安に簡単に購入できるプナ地区の土地ですので、なぜそういう土地区画を目的も無しに、ただただ毎年固定資産税と組合費を支払うためだけに、購入し長年所有し続けているかが、ハワイのロコにはその理由がまったく理解ができないのです。



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だって一般的に考えると、土地というのは家を建てる計画がある時に購入するものでしょう。

あるいは相当に希少性のある土地ならまだ理解できるにしても、でもここはプナ地区です。「希少性」という言葉から最もかけ離れた地域のひとつです。


しかもプナの地は、土地によっては原生林の伐採費用や岩盤の掘削に大きな費用がかかることが多いので、現地のロコなら土地自体がいくら安くてもまず簡単に手を出すことはありません。

ましてや「アルビジア」が生えている区画だったら、例え無料でも欲しくはありません。

何しろアルビジアをわずか数本を伐採するだけで、あっという間に土地の価格を優に超えてしまうのですから。

しかもアルビジアが生えている区画の場合、周囲の区画にも種が飛び、いずれ同じようにアルビジアが生えてくる可能性が高いので、こういうやっかいな土地は、将来の無用なトラブルの予防のためにも、例え無料でも所有しない方がいいのです。


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ハワイ州の不動産ですから、どんな理由があろうとも一旦所有した以上は、次の所有者に譲渡するまでは、所有区画に対しての責任と義務からは逃れることができなくなります。


安いからという理由でともかく安易には買わないことです。

土地は、まず見て、そこを気に入って、家を建てたいから、、、だから買う。

そういう風にしていってほしいと切に思います。



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ただ、、、、

このプナの地の土地は、購入時に本来の安さではなく、その数倍の価格で、そして日本で購入させられたという経緯が多い、そういう黒歴史があった(ある)地区であることも存じています。


だからこそ、このプナの地の土地区画の所有者がいざ「売却」を決断したときの、そこからの事実を知っていく際の、、、その姿、気持ち、、、そういうのをそれなりに長年たくさん見てきた自分ではあるのですが、、、、やはりいつも切ないです。


長年信じてきた価値、その思いと、格段に違うギャップその「現実」を知った時の思い、年月が積もり積もっていただけに、もっともっと切ないです。



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あるいは30年以上前から所有し続けている土地ですから、中には既に所有者が死亡してしまった土地区画も少なからずあります。


そして日本の遺族は、親がハワイ島のプナという地区に土地区画を所有していたことも知らない、あるいは仮に知っていてもその後の手続き方法を知らない、そういうこともあってでしょう、その結果、固定資産税を滞納する、組合費(アソシエーションフィー)を未払いとする、そういう区画が今たくさんあるのも知っています。



遺族から、「土地は分譲地か市にでも寄付しようと思います」、そういうEメールをもらう時もあります。



でも、もちろん寄付はできません。

仮にできたとしても、そもそも、そのことを決定できるのは所有者だけです。つまり例え遺族といえど、そういうことを実行する権利はないということです。

もしその土地に対しての権利を得ようとするなら、管轄の郡裁判所で相続手続きをしなくてはなりません。



ただ、、、結果として、「寄付」というのは、これも、特にプナの土地区画では難しいことでしょう。

ましてや既に滞納や延滞を続けていてリーン(抵当権)が幾重にも付いている、そういう土地区画であるなら尚更、そういう土地区画を誰が所有してくれるというのでしょう。



郡に寄付する?でももらったところで郡には何のメリットも無いのです。

それよりも今現在滞納されている固定資産税は誰がどう清算してくれるのか、です。


土地を寄付してもらったら、競売にかけて、新しい所有者から徴収すればよいのでは?と思うかもしれません。


しかし、そもそも競売をするにしても無料ではできません。然るべき経費がかかります。そしてそれは税金で行われるということです。


なので競売にかける以上は、滞納分も延滞利子も更には競売の経費もそういうもの全てを清算できることが最低条件となります。

つまりその金額で売れるだろうという目算が無ければ、競売にかけても更に赤字を生んでしまうということなのです。しかもその赤字は税金です。


はっきりいってプナ地区の土地にそういう価値は無いというのが現実です。


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土地をもらうと税収は無くなります。

なので、是が非でも最低限でも今の滞納分は清算してもらい、その後売却でも何でも好きにして、、、これが役所の本心でしょう。


所有者が死亡してしまったプナの土地区画は、それではどうなるかですが、、、どうもなりません。


遺族が何もしない限りは、この先もずっと(死亡した)所有者は、税金滞納者として組合費の未払い者として、その名前が州の公的書類に滞納者として記録され続けられたままただただ毎年延滞利子や反則金がこれからもエンドレスに加わっていくということです。


一度はハワイへ憧れをもち、大好きだったハワイの地の区画の所有者となった故人の不名誉な記録は、故人の意思とは真逆に、悪い意味でずっと大好きだったハワイ州に滞納者としてその名前が残ったままとなってしまうということです。皮肉なことです。そして切ないことです。



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いずれにせよ、こういうのは来年よりも(延滞利子のこともあるし、既についている抵当権のこともあるので)今年、明日よりも今日、1日でも1秒でも早くに終わらせること、これしか処置のしようがありません。



残念ながら損は必ずします。

でもそれを最小限度にとどめる、これがどんな理由があれ、ハワイ州の土地を所有してしまった以上、責任と義務です。



もちろん何もしなくても、遺族が罪には問われることはありません。


債務者として罪に問われているのは所有者である故人だけです。

その記録がいつまでも消えずに残るだけです。



他方、故人の所有区画の隣人や周囲の不動産所有者にも少なからず影響が出てしまうということも、実は忘れてはならないことです。


日本に住んでいると遠いハワイのことですから想像しにくいかもしれないですが、故人の区画から伸びた木々が、その隣人の生活を脅かしている可能性があるということもやはり十分想像しておかねばなりません。


本来はそういうことも含めての土地区画を購入した責任と義務ということになるはず、、、そう思うのです。



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以後「後編」へ続きます。


アロハ

笹本正明
@海外ロングステイ相談室
http://hawaii-consultant.com/  


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タグ:ハリケーン
posted by 海外ロングステイ相談室 at 09:13 | ホノルル ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○ハワイ不動産の裏側
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