2008年04月02日

ハワイ不動産の現実 <契約編> 後編

ハワイ不動産の現実 <契約編> の続き


付帯事項には「賃貸借契約は2005年12月31日まで、しかしその後は自動的に25年更新される」とありました。

また「更新期間中、借り主は書面による通知で解約できるものとする」とも記されていました。

そして「2005年12月31日以降、貸し主(所有者)はそのリースホールド権を売買することが可能になるが、購入希望者に関しては、借り主は拒否権を保持し、また新たな所有者になったものは、同契約内容の定めに従わなくてはならない」とあります。

ペリー以来の内容です。

つまり、依頼人には解約の権利もなく、売買しようものにも、その不動産会社が認めた買主にしか売れないということです。

しかもこのリースホールド権は2032年で終了なのです。

つまり2030年12月31日、晴れて自由の身になっても(もしくは一方的に不動産会社から解約される場合もありますが、そうされたら、そうなるだけの理由はあるでしょうから、その場合もっと悪いことになっているでしょう。)、あとたった2年しか残っていないのです。

たった2年のリースホールド権を購入する奇特な人は、残念ながらどこにもいません。

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依頼人には、その詳細を包み隠さず全て報告しました。
残念ながら僕にはこれ以上何もできないと。


「私はそういう付帯事項のことなど何も知らない、わからない。あの不動産会社の担当者はとても親切な良い人だった。何とかならんのか」

大変お気の毒ですが、残念ながら何ともなりません。
ご本人の署名は、はっきりとその付帯事項に記されています。
そしてそれは、米国大使館にてご本人が宣誓し、認証された署名です。
ですから、その内容を私は知らなかった、では当然済みません。
親切な良い人であるはずの担当者は、僕からの度々の電話にもメールにも一切、お出になられることはありませんでした。


「売却」、できる方法は、恐らく一つです。

それは、その不動産会社に購入してもらうことです。

恐らく相場よりもかなり低い金額でしょう。
それでもゼロではありません。
残念ながら賃貸借期間が終わってからでは、購入者の見込みは絶望的です。
何より依頼人は今71歳なのです。

その不動産会社に購入してもらうにしても不安材料はあります。たとえ依頼人の代わりに僕が交渉しようとしても、結局避けられて、直接依頼人に、、、ということはやはり考えておかなくてはなりません。

何しろ、こういう契約を平気で結ぶ会社です。たとえ自社にて買い取る場合でも、どういう付帯事項をつけてくるか、正直疑っております。
僕よりも、依頼人と直接交渉する方を選択する可能性が高いと思っています。

ですから、依頼人には、くれぐれも言っておきます。たとえどういう良い人が現れようが、もし連絡があった場合には、必ず僕に一報してください、と。



日本は本当の意味の契約社会ではないように思います。
就業規則もろくに知らない会社員も少なくありません。
労働に関する義務も責務も知りません。

超過労働や残業手当のカット、有給休暇もまともに取れません。

こういう場合アメリカでは当然裁判が起こります。それは特別な裁判ではありません。ごく日常のひとコマなのです。

書面にしたものが全てです。署名されたものが全てです。
それが契約社会です。

ですから裏を返せば、その書面を専門知識と語学力をもって解析すれば、相手のワナにみすみす落ちることは避けられるはずです。

何しろそこは日本と違い、目に見えるものが全てという、本来とても分かりやすい社会なのですから。



今から、アメリカの不動産を購入しようとする方、あるいは売却しようとする方、
宜しければご一報下さい

もしくはお近くの専門家のアドバイスを聞きに行ってください。

くれぐれも、決して、「まあ、いっか」で署名はしてはいけません。


海外ロングステイは本当に楽しいものです。

しかしこのような海外不動産にまつわる不幸な話しが、この業界全体を駄目にし、せっかく希望を抱き海外に行こうしている方々の夢に水を差します。


署名をする前でしたら、間に合います。
必ず専門家のレビューを受けてください。



当海外ロングステイ相談室でもご相談を受け付けております。
セカンドオピニオンとして、少しでもお力になれば幸いです。


決して、これ以上こういう不幸な人を増やしてはいけません。


        
posted by 海外ロングステイ相談室 at 21:25 | ホノルル ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | ○海外ロングステイ相談室の事件簿
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