今、雨のパホアの朝、このブログを書いています。
朝の雨のパホアというのは、この地域を知っている人からすると容易にイメージできるだろうあの感じです。
昨日の汚れが流され、空気が浄化され、緑が潤い、人が潤う。
じめじめというより、しっとりという感じの空気、庭ではストロベリーパパイアが濡れています。
朝方のすごい量の雨ももうこの時間になると静かです。きっと後数十分で止むでしょう。
そして日が差し、虹が出る。
それがこのパホアの日常。
そんな素敵なのんびりとした田舎のジャングルの町だけど、大昔からここには「詐欺事件」がつきまとっています。
もちろんパホアの町が悪いのではありません。ここに住んでいる人たちが何かをしたというわけでもありません。
全ては、日本にある日本のハワイ不動産会社たちが、同じく日本に住む日本人を騙して大金をせしめた(せしめている)ということです。
全ては日本で起こった(起こっている)ことです。
いや、、
これはパホアに限った事件ではありません。
大きくプナと呼ばれるこの地区の、パホア以外にも、ケアアウ、マウンテンヴュー、カーチスタウン、カラパナなどでも、会社こそ違えど似たような日本のハワイ不動産会社から、現地価格と大きく異なる金額で土地を買わされ、そしてそのまま何十年も不在地主のままとなっている日本人所有の区画は実際に今尚沢山あります。
あるいはこれらの町の名前は聞いたことないかもしれませんね。
でも例えば、パホアのハワイアンショアーズとかビーチズ、ナナヴァレ、レイラニ、アイナロア、ハワイアンエーカーズ、あるいはケアアウのハワイアンパライダイスパーク、カーチスタウンのファーンエーカーなどという分譲地の名前には聞き覚えがあると思います。(でも分譲地という訳し方は誤解を生みますね。ここのは日本のそれのように整地されたインフラの整ったいわゆる分譲地ではなくジャングルそのままですので)
更にはプナだけということでもなく、ヒロ市内も、ヒロ市北郊外の広大な農場地域も、あるいはハワイ島西のワイコロアヴィレッジも、島の最南端のナーレフ、ディスカバリーハーバーも、、、
このビッグアイランドの様々な場所で、日本人が日本人に食い物にされた(されている)のです。
そして今、その弊害はこのビッグアイランドで暮らす住民たちに及ぼうとしています。
例えばプナ地区なら、木の問題、特にアルビジアの問題です。
この外来の巨木害木は種を撒き散らし広がっていくので、小さいうちに処理できればいいのですが、しかしこういう20年30年以上の不在地主の土地で育ってしまい、それが巨木となり、電線にかかったり、隣家のトイを壊したり詰まらせたり、、、一昨年のハリケーンの際にはそのせいで長期間の停電となったりもしたので、今は郡役所や地域の自治組合では強制的にこれらの木を所有者に切らせるように動き出しています。
つまり、ここで気の毒な被害者だった日本の不在地主の方たちは、今度は本人が大好きだったこの島の地域住民たちからすると加害者となってしまっているという皮肉。不幸な話です。
あるいは島の西側のワイコロアヴィレッジなどのような高級分譲地のようなところの土地を購入した方の場合だと、西なので巨木の心配こそないですが、今度は乾燥地域ということでの消防法とか、そもそも組合の定めた美観を守る規約のことで、これも毎月毎月のメインテナンスが不可欠で、もしそれを怠ると即警告がそして罰金が課せられてしまいます。
当然といえば当然な話で、いくら日本の悪い業者に高額で買わされてしまったとはいえ、そしてそのこと自体はとても気の毒な話だとはいえ、しかしだからと言って騙された額で売れるまではいつまでも売却せず土地のまま所有し続ける、でもその間のメインテナンス料は支払わず(あるいは知らず)、所有者としての義務は放棄し、美観を損ね、それにより周りの住んでいる住民の日々の迷惑や不快のことは想像できずでは、やはりこれも今度は加害者の側にいつしか回っていると言われても仕方ないことです。
株券などの紙を所有しているのとは違うのです。
土地を所有しているということは、家を所有しているということは、生き物を飼っているのと同じです。
メインテナンスは不可欠で、それができないなら、やはり所有するべきはないのです。
大好きなハワイでした、少なくても、あの悪い業者に騙されるまでは。
そしてその後は、ずっと、あの大好きだったハワイという文字ですら、テレビ番組ですら意識的に避けてしまう今です。
本当にそれは淋しいことで、悲しいことで、胸が詰まります。
ならばどうか是非一度でもハワイの、あのやりたかった滞在を今してみて下さい。
何も家なんか建てなくてもいいのです、買わなくてもいいのです。
例えば2週間だけでも、例えばパホアのハワイアンショアーズの一軒家に住む、ホテルの旅行でない、そういう滞在をしてみる、雨の音で起きて、朝露の中で呼吸をして、庭のストロベリーパパイヤをもいで、朝食を食べながら、雨上がりの虹を見て、お隣さんと会話をして、、、
そして同じように騙されて土地を買い、でもその後家を持ち、実際にこちら何年も十何年も、いわゆる夏と冬90日づつこちらで生活をしている方たちとも会って話してみてください。
ラナイでBBQをやりながら、満天の星空を眺めながら、飲み食べ、お喋りをしてみて下さい。
(やってみたい方がいたら、本当にお気軽に私まで連絡下さい。アレンジしますので。)
最初はあなたと同じ、ハワイが好きで、行ってみたくて、でも英語もできない、外国だし、、というような、皆同じような人たちだったと思うのです。
ところが、今では、(今尚英語はお世辞にも決して上手くもないし、聞き取れてもいません笑)でも今では、それでも意思疎通はできていますし、何より相手のハワイの人たちと仲良く、笑い、交流し、助け合っています。
その姿は完全に友人のそれですし、ご近所さんたちです。
情報を交換し合い、生活を向上させ、友人たちで協力し合い屋根のペンキを塗り替え、家の補修までして、庭の手入れをしています。
どこのスーパーで今週はこれが安いとか、そのクーポンを得るために、どこから聞いたのか無料の情報誌を配達してもらうように手配したり、そしてガソリン代の節約のためにも持ち回りで誰かがまとめて買い物に行ったり、、
何ともたくましいです。
そしてそれらを一つ一つ楽しんでやっています。
見た目なんか、もうすっかりロコです。いつも破れたTシャツにビーサンです。
庭の手入れで真っ黒です。
でもそういう人たちも皆土地を買った当時は、今現在も不在地主のままでいる方たちと同じく、社会的に地位のある、スーツをバシッと着ている方たちばかりで、今も秋と春は日本ではその通りでしょう。
でもこちらにいるときは、来て3日でハワイアンの姿になりますし、何より表情が変わりますし、日本では普段やらないだろうくらいに人懐っこい仕草にもなっているのでしょう。
それくらい変えてしまう場所です。
そして本当はこれを皆さんもしたかったのではと思うのです。
だからしてください。
可能です。
(2週間の滞在とか、まずはそれで十分ではないですか。もし気に入ればまたそのあとのことはその後考えればいいのです。)
何よりも、不幸にも被害に遭ってしまったことで、どうか大好きだったハワイを忌み嫌うのは、切なすぎます。
そこで時間が止まったままというのは、辛いです。
大きな違いはそこです。
こちらで今行ったり来たりの生活をしている同じ日本の方たちも、同じように今尚、その業者のことは許してはいません。当然です。思い出すと腸が煮え返るとも言います。
ただ同時に、この生活を享受しています。
なのでハワイへの気持ちは、ますます良いものになっています。
時間が止まっていませんから、昔の被害のことよりも、今の生活をより良いものにしよう、より楽しく、庭をどうしよう、クレジットカードは、車を買い替えようか、、、ただただ現在進行形で今のハワイ生活の中で生きているのです。
ハワイへの思いだけは、せっかく好きだった強い思いだけは、もし今もそれが残っているのでしたら、どうかそれを押し殺さないでください。
負の思いのままで時間を止めないで下さい。
そして、時には、あなたのハワイの土地の近所の方のことも思ってあげてください。
想像してあげて下さい。
ここは緑溢れる楽園です。つまりジャングルです。
草木はあっという間に生い茂るのです。
それくらい生き物に取り良い環境の場所なのです(もちろん我々人間にも。)
でも育ちすぎて、それのせいで、電線にかかってしまう、隣家のトイを詰まらせてしまう、アルビジアを放置して、あちこちに害木の種をまき散らかしてしまう、、どうか加害者にはならないで下さい。
ここはあなたが昔(きっと今でも)大好きなビッグアイランド、ハワイなのです。
どうか一度気軽に訪れてみて下さい。
僕で良ければ喜んでそのお手伝いをさせてもらいます。
そうこうしている間に、もう雨は上がっています。
海外ロングステイ相談室
笹本正明
@ハワイ島プナ地区のパホア村のハワイアンショアーズの一軒家にて、
2月24日から4月14日までの間、オアフ島ホノルル→ハワイ島パホア&ヒロというように移動滞在しております。
また、LINEやSKYPE、もしくはFaceTimeを使った無料通話も可能ですので、IDやアドレスをお知らせいただければこちらから折り返しご連絡させて頂きます。
追伸;尚滞在中には、当ブログやホームページ、あるいはTwitterなどへ現地情報をUPして参ります。
「海外ロングステイ相談室」ができて今年で8年になります。
でも最初の頃となーんにも変わってはいません。
いつでもここはあなたのための個人的な相談室です。
今思案中の方、セカンドオピニオンが欲しい人、どうかお気軽に何でも訊いて下さい。
Warmest Aloha,
笹本正明
海外ロングステイ相談室